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【上村侑】史上初! 五人が入れ替わり!? 新感覚ラブコメディ映画『GONZA』和装ってかっこいいんです[インタビュー]

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あれ? 俺誰だったっけ(笑)

──脚本を読んでみていかがでしたか

まず読んだ時の感想はひとつです。「自分ってどの役やるんだっけ!?」でした。
役は決まっていたんですけれど、入れ替わった後の方が長いじゃないですか。読み終わったけれど、あれ?俺誰だったっけ。みたいな。笑 映像で見ると入れ替わっているのはわかるんですけれど、自分の中で整理できるまでは難しかったですね。

──整理できた後はいかがでしたか

LGBTQや車イスユーザーなど重くなりがちなテーマでラブコメ!? うまく作品にできるのだろうか。チャレンジだなぁって思いました。
それに僕が入れ替わった役が、文化圏も宗教観も違う女性だったので、違和感なく入れ替わりできるのだろうかとも考えましたね。


仕草や飲み方や座り方を研究

──鹿島拓海、北嶋ナディアを演じてみて難しかった部分はありますか

“普通”が代名詞の拓海は、個性が無い事が個性なので、いかに特徴を消すかを気にして演じていました。役を演じる時はそのキャラクターをある程度作っていくんですけれど、拓海の場合、作り込んでいくとそれが特徴になってしまうので、演じすぎないというところが難しかったですね。

ナディアさんは、才色兼備でみんなが憧れるカリスマ性のある人で、そういった部分を演じるのは難しいなぁと思いました。

どちらも、自分に似ていないというか、無い部分が多かったのでひと工夫必要だなとも思いましたね。

──“自分に似ていない”という事ですが、重なる部分はありませんでしたか

僕自身、今まで個性で生きてきたタイプなので、拓海ほど無個性ではないかな?と思います。

ただ、僕は人見知りというのもあって馴染むのに時間がかかるタイプなんですよ。1対1で話す時は平気なんですけれど、多人数でいる時は空気を読んじゃったりして馴染むまで時間がかかっちゃうんです。

理由は違うけれど、馴染むのに時間がかかるというところでは、ナディアさんと重なる部分ですかね。

──女性っぽさの仕草とか研究しました?

女性っぽさって、ひとまとめにして良いかわかりませんが仕草は研究しました。

入れ替わる前のナディアさんは坂巻さんが演じているので、合わせないとつながらないと思うので、坂巻さんが自然とする仕草や飲み方や座り方なんかを、撮影に入る前に研究していましたね。

自分の顔が坂巻さんの顔であると思った方が、入れ替わった後のナディアさんをイメージしやすかったです。


社会問題なんだ!?

──多様性の部分で、本作を通して考え方が変わった部分ってありますか。

この映画を通してというのは、あまりないですね。

というのも、僕が5歳の時に父親の仕事の関係で1年間アメリカに住んでいたんです。その時のインターナショナルスクールでは、自分も含め様々な国籍の子がいたんです。その時から肌の色や言語の違いに違和感を感じなくなったんですよ。それと同じように、ジェンダーや身体的な特徴とかも違和感を感じる事なく当たり前に思えているんです。

作品を通してと言ったら。

多様性という部分が“社会問題なんだ”と感じました。社会問題ってなっている事が問題なんだろなと思いますね。
自分は特に気にならず “それでいいじゃん” って思っていたところも人によっては違和感を感じるとか、違和感を感じている当事者の方もいるんだなと改めて気づかされました。

以前、友情と愛情の違いってどこなんだろうって考えた事があったんです。

例えば、友達の事大好きなんだけれどこれは好きとは違うの? 同性同士でもそこに愛があるのは不思議ではないと考えていましたね。
性別でも自分が女性だと思っていたら、きっそその人は女性だし、男性だと思っていたら男性だし。現状の社会的ルールもあって難しいところは理解していますが、みんな気にしすぎじゃない? あなたがそれでいいんだったら、それでいいじゃん。って思いますね。


権座(ごんざ)は自由なんです

──本作のタイトルでもあり、奈良の郷土料理でもある「権座(ごんざ)」はご存知でしたか

知らなかったですね。この作品で「権座(ごんざ)」という食べ物があるんだと初めて知りました。
作中の権座(ごんざ)は、撮影場所でもあった “みらい価値共創センター「コトクリエ」” 内の食堂で作ってくれたんです。美味しかったですね。煮物というか、日本料理って感じがしました。

──権座(ごんざ)は煮込み料理なんですね

出汁や醤油で煮込んだ料理ですが、権座(ごんざ)は自由なんです。

“ごった煮が転じて権座(ごんざ)になったと言われていて、これが権座(ごんざ)であるとか、権座(ごんざ)はこうでなければいけないとかが無いらしいです。夏だったら夏野菜で作ったものを権座(ごんざ)と呼ぶし、その季節にある食材を使ったさまざまな権座(ごんざ)があるんです。” と、この間、本作のトークショーの時、フードコーディネーターさんに教えていただきました。笑

──奈良の郷土料理でもあり家庭料理でもあるんですか

そうですね。各家庭でさまざまな権座(ごんざ)があると思います。郷土料理として権座(ごんざ)という名前はあるけれど、これでなければいけないという正解はない。それぞれが作ったものが権座であり、正解なんです。

そいう言った意味では、本作のテーマにもある「決して正解はない。それぞれが正解。」にあてはまるなと思います。


和装ってかっこいいんです

──日本の文化について伺います。普段接している、興味をもたれている日本の文化はありますか

日本文化全般に興味があります。お城、抹茶や茶道、着物とか。
今、自分が一番取り入れやすいコトで言うと服装かなと思います。普段から下駄や雪駄を履いたり、和を取り入れた服装をしています。今日も “和” を取り入れた服装にしてみました。


──ご自身で選ばれたんですか

はい。スタイリストさんに “和” を取り入れた服装にしたいと話して、倉庫で色々と見してもらいながら自分で組み合わせを考えて決めました。
着物は帯を締めずに羽織ってその上にジャケットを着ているだけなんですよね。うまく組み合わせるだけでイメージも変わるし、何より、かっこいいんですよ。
和装ってかっこいいんです!

今回は、“和” を取り入れてファッションとして楽しみましたが、着物をきちんと着ることもあります。きちんと着ると背筋が伸びるというか意識も変わりますね。洋服のスーツとも同じで、カジュアルにジャケットだけとかフォーマルにセットアップスーツとかと、その場に合わせて着るように和装も状況に合わせて着こなせばいいと思います。
スタイリッシュにも着こなせるんで、ぜひ、試してみて欲しいです。


メッセージ

──本日はありがとうございました。最後にこの映画をどのような方に見ていただきたいですか。メッセージをお願いします。

年齢、世代も、ジャンルも問わない作品ですので、多くの方に届いたら良いなと思っています。
マイノリティだなと思う方もそうでない方も、ぜひ劇場でご覧ください。

「GONZA」観たら、“こんなシーンあったね。” “こんな人いたよね。”って、気兼ねなく話してもらえたら嬉しいです。ラブコメ作品なので。


おわりに

本作品の主題歌「リアル」は、大黒摩季さんの書き下ろし曲です。コーラスには、上村侑さんに、坂巻有紗さんが参加しています。

コーラス参加の感想を伺ったところ、「大黒摩季さんは、コーラスに対する思いれもあり、大切にしているという話を聞いたことがあったんです。その思いがある中、選んでいただいた事は、ものすごく光栄な事だなぁと思ってとても嬉しかったです。自分にとってとても貴重な経験でした。」と、嬉しさと楽しさが溢れていました。

上村侑さんは、本筋を見極め、ご自身で考え、時にはフラットに、時には鋭くまっすぐ歩まれている方だなと思いました。
「社会問題になっている事自体が問題なんだと。」のコメントには、考えさせたれました。

そんな上村侑さん演じる “普通”が代名詞の鹿島拓海に才色兼備の北嶋ナディア。多様性をシェアするボーダレス エンターテインメント。新感覚ラブコメディ映画『GONZA』をお楽しみください。


映画『GONZA』


上村侑 坂巻有紗
久住小春 篠田諒 鈴原ゆりあ 小西貴大 / 望月歩(友情出演)
川井亘 須賀由美子 真弓 大阪フィルム・カウンシル

原案:佐藤マコト 脚本・監督:千村利光

主題歌:「リアル」大黒摩季 コーラス:上村侑・坂巻有紗

劇中使用曲:INNOSENT in FORMAL「EVERYBODY」
      鉄風東京 「know pain」「Orion」

エグゼクティブプロデューサー:鍵谷竜之介 プロデューサー:松橋裕子 岩本京
キャスティング:宮津康彦:共同プロデューサー:神崎良 協力プロデューサー:鈴木伸明 音楽プロデューサー:田井モトヨシ
撮影:倉田良太 岡本知大 照明:藤井隆二 録音:菊池秀人 
編集:目見田健 助監督:福田良夫 MA:越川浩道 音楽効果:安藤友章 桑野春花 VFX:林聖也 
衣裳:後原利基 ヘアメイク:戸田萌子 ごんざ監修:おかずや こよい ゲーム監修:あをにまる 
音楽制作:ロードアンドスカイ・オーガニゼイション
撮影協力:春日大社 東大寺 大和ハウスグループ みらい価値共創センター「コトクリエ」 奈良県奈良公園室 奈良クラブ
ゲームソフト協力:株式会社Gotcha Gotcha Games

協賛:大和ハウス工業株式会社 エームサービス株式会社 株式会社応援団 AIコンサルタント株式会社 一般社団法人U6ランバイクチャンピオンシップ機構
後援:奈良県(公社)奈良市観光協会 奈良商工会議所
制作協力:クープ  宣伝:とこしえ  劇場営業:FLICKK 配給:ベストブレーン 
「GONZA」製作委員会:株式会社ハピト 株式会社G・カンパニー 株式会社MVサービス 

©2023「GONZA」製作委員会
2023年/94分

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ひで

ひで

興味から参加した川中島合戦戦国絵巻。
鎧をまとい、手には槍に模した棒、腰には模造刀を持ち、いざ、敵軍に向かって出陣!かなりのハイテンション!
イベントの仕事でご一緒した忍者の末裔。ガチの忍者の動きを真似てみるが、鍛錬されている動きについていけず、改めて、本物のすごさに気付かされる!
初めて、着物を着ても普段の動きと違い所作の大切さに気づく!
あれ?難しそうって思っていた芸能も少しわかっちゃうと面白いぞ!のめり込んでいくのがわかる!

日本の文化というと様々ではあるが、気になったものやその時出会ったものに「まずは、やってみよう!」で、学び、体験し、きっかけ作りとなるよう伝えていきたい。

知らないことを知るって楽しいことですね^^

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