【百段階段】伝統を未来へつなぐ!『百段雛まつり2020』出雲・因幡・萩ひな紀行[ホテル雅叙園東京]
この記事の目次
エントランス
出雲のうさぎのつるし雛
[NPO法人日本つるし雛協会]
百段雛まつりの地域テーマである出雲のうさぎをモチーフにしたつるし雛と雅やかなお細工ものたちがお迎えします。
原孝洲のお雛さま
[東京浅草橋・原孝洲]
仏像の表情に通じる赤ちゃんの清らかな気品ある表情に、愛らしさを融合させた丸いお顔と、何十本もの線が作りだす「笹目技法」のやさしいまなざしが特徴です。
十畝の間[じっぽのま]
荒木十畝によって23面の襖仕立ての鏡面に四季の花鳥画が描かれ、黒漆の螺鈿細工が随所に見られる重厚な造りの部屋。
出雲のお雛さま(島根・出雲)
江戸 享保雛
[二木屋 所蔵]
江戸時代に作られたお雛さまは現代のようなセットではなく、男雛・女雛、三人官女、五人囃子と都度買い足していくものでした。享保雛の特徴は独特なスタイルと能面のような顔に描き目です。
明治 明治天皇雛
[瀬下麻美子氏 所蔵]
明治天皇と昭憲皇太后を模したお雛さまです。
洋装に椅子といったまさに明治時代を象徴する出で立ちです。三人官女や随臣も洋装であったり、馬や楽団、兵士など時代を象徴する変わり雛とも言えます。
大正 芥子雛
[人形の東玉 所蔵]
この頃から百貨店などでセットで販売する流行が生まれてきました。とはいえ住宅事情もありましたので、小型化もトレンドであったようです。
昭和 京雛
[寄贈:エンナヤ人形店 故・塩冶(えんな) 市之助氏]
戦前と戦後でお雛さま文化も大きく変わります。戦前は明治大正を経て育まれてきた優美な姿のものもありますが、戦後になると豪華さや華やかさなどが際立った雛人形が販売されていきます。
平成 皇太子両殿下婚礼雛
[阿部 肥作人形の東玉 所蔵]
経済的に激動の時代であった平成の中で、雅なお姿を披露されたのは宮家の婚儀でした。当時の婚礼を祝って人形師・阿部 肥(あべ・ふとし)氏が制作した立雛です。
令和 令和雛
[東之湖氏 作]
天皇陛下が即位される大嘗祭でお召しになる鹿服(あらたえ)を大麻(ヘんぷ)で制作した作品です。新元号「令和」の出典として話題となった万葉集では大麻を詠み込んだ詩が多くあります。
制作した人形作家の東之湖(とうこ)氏は、麻の産地として知られる滋賀県東近江在住で麻を用いた雛人形で人気の作家です。
木のぬくもりのお雛さま/吉や
[島根・出雲]
古民家風の小上がりを作り、一般的な雛段ではなく時代ものの家具に展示しております。
漁樵の間[ぎょしょうのま]
室内はすべて純金箔、純金泥、純金砂子で仕上げられ、彩色木彫と日本画に囲まれた絢爛豪華な部屋。
百段雛まつりメモリアル 座敷雛(福岡・飯塚)
2300坪の総面積を誇る「旧伊藤伝右衛門邸」は、筑豊の炭鉱王・伊藤伝右衛門の栄華を今に伝える旧宅です。毎年まつりの時期には座敷いっぱいに「座敷雛」が飾られます。 座敷雛は愛媛県八幡浜が発祥の地とされていますが、この飯塚の座敷雛はテーマを決めて独自の飾り方をもち、座敷いっぱいに雛たちが喜ぶ姿を表現します。
今回の座敷雛は出雲や因幡の神話を織り込み、京の雅な世界を演出しています。
新しい令和の時代を迎え天皇陛下の即位式の際に話題となった三種の神器の一つである草薙の剣に纏わる場面が見どころです。
草丘の間[そうきゅうのま]
格天井、欄間に磯部草丘の四季草花絵、瑞雲に煙る松原の風景が書かれ、障子建具が手の込んだ面越組子の部屋。
雛のしつらい/(期間限定:ひな茶房)
「雛のしつらい」をテーマに、歴史あるお雛さまとはまた違う現代の生活とともに愉しむ雛あそびのヒントを、国内外で活躍するインテリアコーディネーター・石橋とみ子氏監修のもとご紹介します。
会期前半のみ、お雛さまを愛でながらお茶とお菓子をお楽しみいただける「ひな茶房」を限定オープンします。
ひな茶房
開催期間:1月24日(金)〜2月14(金)
※上記期間以降は、「雛のしつらい」の展示のみご覧いただけます。
料金 :1名様 1,000円(税・サ込)
※入場料以外に別途申し受けます。
人形の東玉(とうぎょく)
[埼玉・岩槻]
1852(江戸嘉永5)年創業の「人形の東玉」は、岩槻を代表する老舗人形店です。伝統的な段飾りのお雛さまはもちろんのこと、リビングや玄関先にも飾ることが出来る新しい時代のお雛さまの姿を見ることができます。
本展では、人形の東玉特別協力のもと、現代の生活の中で雛まつりを楽しむ「雛のしつらい」をご紹介します。
静水の間[せいすいのま]
天井や欄間が橋本清水に描かれ、格天井の秋田杉には池上秀畝の鳳凰・舞鶴、欄間四方には小山大月の金箔押地秋草が描かれた部屋。
素鳳コレクション
[米子市立山陰歴史館/鳥取・米子]
米子屈指の旧家・坂口家11代目の夫人・坂口真佐子さん(1909~1997)が半生をかけて蒐集した約2,000点に及ぶコレクションです。
素鳳コレクションのお雛さまは、それぞれの歴史の中で様々な天災や戦災を乗り越え真佐子さんの手へと 渡り、現代へと繋がれた人形たちです。長い時間の中で人形たちが見つめてきた歴史を、素鳳コレクションを通してご覧ください。
星光の間[せいこうのま]
奥の間の床柱は北山杉天然絞丸太で、次の間の床柱は槇出節、両室とも格天井・欄間いっぱいに板倉星光の四季草花が描かれた部屋。
城下町・萩の雛まつり
[山口・萩]
萩地域においては、月遅れの4月3日に桃の節句を祝います。
毎年2月から4月にかけては歴史ある町並みの中で「萩城下の古き雛たち」が開催され、江戸時代から現在まで大切に受け継がれてきた雛人形が旧家や商家、文化施設などに飾られます。
本展では、豊かな商人の家に飾られた豪華な段飾りや、素朴な土のお雛さま、萩では「ほうこさん」と呼ばれる、 子どもの健康を祈って求められた人形など城下町に春を呼ぶ萩の雛まつりをご紹介します。
清方の間[きよかたのま]
美人画の大家、鏑木清方が愛着をもって造った落ち着いた静かな茶室風の部屋。
石谷家住宅の雛まつり
[鳥取・智頭]
鳥取県の南東部に位置し、山々に囲まれた趣深い町・智頭(ちづ)。
街道に面して建つ石谷家住宅は、敷地面積3000坪、部屋数40あまりによって構成され、近代和風建築の集大成として国の重要文化財に指定されています。
石谷家は地主、山林経営によって繁栄し、明治以降は地場産業の振興や救済事業、学校建設、道路改修など篤志家として町の発展に尽くしました。 巨大な梁組を持つ広大な土間や各座敷から眺められる池泉式庭園などが配された邸宅の中では、早春の季節になると伝来の雛人形が飾られます。
本展では、衣裳の刺繍も鮮やかな 明治期の雛人形や、華やかな段飾り、石谷家で雛まつりのお祝いの際に使用された蓋付椀ほか、時を越えて 春の訪れを寿ぐ石谷家のお雛さまたちが、石谷家外での初の公開となります。
流しびな
[鳥取・用瀬]
鳥取県用瀬町のもちがせ流しびなは一年間無病息災で幸せに生活できますようにと願う民俗行事で、県無形 民俗文化財に指定されています。
頂上の間[ちょうじょうのま]
天井画は松岡映丘門下の作品です。前室、本間ともに格天井で、本間の床柱は黒柿の銘木を使用した部屋。
れんべい人形
[鳥取・北栄町:加藤 廉兵衛氏]
加藤廉兵衛(かとう・れんべい)(1915~2012)は、鳥取県が認定する伝統工芸士の一人です。
廉兵衛氏が96歳で亡くなるまでに、因幡、伯耆、出雲地方の神話や 民話、民謡などを題材に約200種類もの人形が残されました。すべて廉兵衛氏のオリジナルで作られた人形たちは「れんべい人形」として全国的に人気が広がり、今も民芸ファンに親しまれています。
本展では、廉兵衛氏の人形約200種類650点を収蔵する北栄みらい伝承館協力のもと雛人形や干支、山陰 地方の民話や神話にちなんだ作品をご紹介します。
てのひらのえんぎもの 日本の郷土玩具
[2018年 二見書房 刊]
佐々木一澄さんは、絵本や書籍、雑誌を中心に活躍するイラストレーターです。 2018年に二見書房より刊行された著書『てのひらのえんぎもの 日本の郷土玩具』は、郷土玩具の背景にある郷土と作り手、そして玩具そのものの歴史と魅力を伝え るため、佐々木さん自ら産地を訪ね歩いて完成しました。作り手の方々との対話を通して描き、語られた玩具たちのいきいきとした姿が一冊の中に納められています。
本展では『てのひらのえんぎもの』の原画と、本に描かれた玩具の実物の一部をご紹介します。
体験型フォトスポット
打掛を羽織り雛の世界へ
本展よりすべての部屋で撮影可能です。
雛の世界観に入り込める絢爛豪華な「打掛」もご用意!羽織って撮影可能な体験型フォトスポットも充実しています。
スペシャルチケット
会期前半入場限定ペアチケット(一般)
2,000円
一般入場券2枚セットのお得な前売券です。チケットの使用可能期間は1月24日(金)〜 2月11日(火・祝)までとなります。
ギャラリートークと文化財ガイドブック付チケット
1,800円
混雑を避けてゆっくりとお雛さまを鑑賞したい方におすすめの、少人数で展覧会をお楽しみいただけるスペシャルツアーが初登場!閉館後の文化財を貸切&ギャラリートーク付でご鑑賞いただく特別企画です。
実施日:2020年1月25日(土)、26日(日)、29日(水)、2月1日(土)、5日(水)、 8日(土)、11日(火・祝)
時間:17:15〜18:00 (17:15に百段階段ミュージアムショップ前集合)
定員:各日定員20名様(公式オンラインチケットにて事前申込制)
数量限定!特製ポストカード付チケット
前売1,200円、当日1,500円
ホテル雅叙園東京内の神殿「天穂殿」のご神体は縁結びで名高い出雲大社。壁面には、百段階段の装飾も出がけた礒部草丘による出雲の蓮菜山をモチーフにしたとされる「日月四季山水図」が描かれており、この特製ポストカード付前売券を数量限定で発売いたします。
※スペシャルチケットは公式オンラインチケットにてお買い求めいただけます。
https://www.e-tix.jp/100event/#hina
百段雛まつり2020 出雲・因幡・萩ひな紀行
同時開催 〜雛のしつらい〜
2020年1月24日(金)〜3月15日(日) ※会期中無休
[時間]
10:00 – 17:00(最終入館16:30)
[会場]
ホテル雅叙園東京・東京都指定有形文化財「百段階段」
[入場料]
当日 1,600円
公式オンラインチケット 前売 1,400円(特別前売 1,100円1/23迄) 各プレイガイド前売 1,500円
大学生・高校生 1,000円
中学生・小学生 600円
※要学生証呈示、未就学児無料
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