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【プレゼント】鳥獣戯画 甲巻ビジュアルポストカード! 特別展「国宝鳥獣戯画のすべて」[東京国立博物館]

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本展の見どころ

全巻全場面を一挙公開

日本でもっとも有名な絵巻、国宝「鳥獣戯画」は甲・乙・丙・丁の4巻があり、それぞれに動物や人間たちの個性豊かな姿が描かれています。

これまでの展覧会では、会期中に巻き替えが実施されていましたが、今回は展覧会史上初めて、会期中、通期で4巻の全場面を展示し、いきいきとした表現、闊達な筆運びの全貌をご堪能いただけます。


断簡や模本も集結

鳥獣戯画の一部が本体と切り離され、掛軸などに仕立て直されて伝来した断簡、さらに原本ではすでに失われた場面を留める模本を国内外から一堂に集めてご紹介。

国宝の4巻とあわせ、現存する《鳥獣戯画のすべて》が集結する、かつてない機会となります。


明恵上人の信仰と美術

鳥獣戯画の伝わる高山寺は、鎌倉時代の僧、明恵上人によって再興され、多くの文化財が伝わります。

高山寺の開山堂に安置され、「秘仏」として普段は公開されていない重要文化財「明恵上人坐像」が28年ぶりに寺外で公開されるほか、明恵上人ゆかりの品々もご紹介します。


第一章 国宝 鳥獣戯画のすべて

およそ800年以上前に描かれ、しかも彩色のない白描(はくびょう)の絵巻ながら、現代まで多くの人々を魅了し続けてきた国宝「鳥獣戯画」は、甲・乙・丙・丁の4巻があり、動物や人間たちが さまざまな儀式や行事、遊戯に興じる様を躍動的な線描で描かれています。4巻、それぞれ趣向に変化があり、制作時期や筆者も異なるようです。

国宝 鳥獣戯画 甲巻

兎、猿、蛙をはじめとする11種の動物たちが生き生きと描かれる甲巻。
どの動物たちにも無駄な動きがなく、絵巻という舞台の中でそれぞれの役割をきちんと演じています。前半と後半では線描や動物たちの表情も異なり、別の人物によって描かれたようです。


▼兎や猿が水遊びする場面。鼻をつまんでダイブする兎にも注目。


国宝 鳥獣戯画 甲巻(部分) 平安時代 12世紀 京都・高山寺 通期



国宝 鳥獣戯画 甲巻(部分) 平安時代 12世紀 京都・高山寺 通期



国宝 鳥獣戯画 甲巻(部分) 平安時代 12世紀 京都・高山寺 通期


▼蛙の本尊を前に法会をする猿。僧侶姿の兎や狐のほか、多くの動物たちが参列。


国宝 鳥獣戯画 甲巻(部分) 平安時代 12世紀 京都・高山寺 通期


国宝 鳥獣戯画 乙巻

動物図鑑のような乙巻。
16種の動物が登場しますが、甲巻のように擬人化された動物は一切登場しません。前半は牛、鷹、犬など日本でも見られる動物、後半は虎や象など日本に生息しない動物や、麒麟(きりん)や龍、獏(ばく)など空想上の動物が描かれています。

▼雄雄のつがいの鶏とヒヨコ。実際の観察に基づくものかもしれない様々な姿。


国宝 鳥獣戯画 乙巻(部分) 平安時代 12世紀 京都・高山寺 通期


▼徳の高い君主の治世に現われる瑞獣(ずいじゅう)で空想上の動物である霊亀(れいき)と麒麟(きりん)。


国宝 鳥獣戯画 乙巻(部分) 平安時代 12世紀 京都・高山寺 通期


国宝 鳥獣戯画 丙巻

前半が人物戯画、後半が動物戯画から成る丙巻。
後世に加筆された、濃墨(のうぼく)の線に隠れたオリジナルの線描に注目すると、迷いのない滑らかな筆致で、きわめて的確な描写です。
平安絵巻に通ずる要素が見いだせ、その制作は平安時代にさかのぼる可能性が考えられます。

▼将棋と耳引きの場面。勝負事が多く描かれている丙巻人物戯画。


国宝 鳥獣戯画 丙巻(部分) 平安~鎌倉時代 12~13世紀 京都・高山寺 通期


▼山車(だし)に見立てた荷車を引く動物たちの行列。伝わってくる祭の熱気。


国宝 鳥獣戯画 丙巻(部分) 平安~鎌倉時代 12~13世紀 京都・高山寺 通期


国宝 鳥獣戯画 丁巻

人物主体の丁巻。
甲巻や両巻に描かれたモティーフを踏まえた表現が随所に確認されます。他の三巻に比べ人物は大ぶりで、線描は太く、墨色も淡いのが特徴的。
おおらかな筆致に見えながら速いスピードで的確に筆を走らせ、作者の技量の高さがうかがわれます。


▼馬上から的を射る流鏑馬(やぶさめ)。的確な筆さばきでスピード感を表現。


国宝 鳥獣戯画 丁巻(部分) 鎌倉時代 13世紀 京都・高山寺 通期


▼大木に縄を掛けて引く木遣り(きやり)。人びとの笑い声が聞こえてきそうな描写。


国宝 鳥獣戯画 丁巻(部分) 鎌倉時代 13世紀 京都・高山寺 通期


第二章 鳥獣戯画の断簡と模本

—失われた場面の復原—

「鳥獣戯画」には、伝来の過程で本来の巻物から分かれ、一場面ごとの掛軸になった断簡(だんかん)が確認されています。また、「鳥獣戯画」には失われた場面がいくつかあることが判明しており模本作品にこうした場面が写し留められています。

重要文化財 鳥獣戯画断簡(東博本)

鳥獣戯画甲巻から分かれた断簡。
画面左手に見える黒点は甲巻の第16紙、風にそよぐ萩の花とつながり、もとはここから分かれた場面であることが分かります。各巻に押される「高山寺」印がないことなどから、江戸時代初めには既に甲巻を離れていたとみられます。


重要文化財 鳥獣戯画断簡(東博本) 平安時代 12世紀 東京国立博物館 通期


第三章 明恵上人と高山寺

「鳥獣戯画」の伝わった高山寺は鎌倉時代の初めに明恵上人が再興した京都の古刹(こさつ)です。生涯にわたり記された夢の記録である「夢記(ゆめのき)」や、詠まれた和歌をまとめた「明恵上人歌集」からは明恵上人の人がらがしのばれます。

重要文化財 明恵上人坐像

鎌倉時代の初めに高山寺を中興した明恵上人等身の木像。
肉身や衣の彩色が今なお鮮明に残ります。修行のため紀州で切った右耳もきちんと表現されており、まるで生きているかのように迫真的です。
普段は開山堂に祀られる非公開の像で27年ぶりの寺外での公開。


重要文化財 明恵上人坐像 鎌倉時代 13世紀 京都・高山寺 通期


重要文化財 子犬

首を傾けつぶらな瞳でこちらを見つめる、なんとも愛らしい子犬の像。明恵上人が手元に置いて愛玩したと伝えられています。


重要文化財 子犬 鎌倉時代 13世紀 京都・高山寺 通期


龍子

このタツノオトシゴは明恵上人が所持していたと言われ、異国への憧れを伝える品です。


龍子 京都・高山寺 通期


国宝 華厳宗祖師絵伝

新羅(しらぎ)国 (古代朝鮮半島の国)の華厳宗の祖、義湘(ぎしょう)と元暁(がんぎょう)を主人公とする絵巻です。
修行のため唐に渡る義湘と、彼を慕う善妙(ぜんみょう)という女性の物語を描く“義湘絵”。龍宮から取り寄せた経典により王妃の病を治した元暁の物語を描く“元暁絵”。
女性の救済など明恵上人の事跡とも重なるテーマを、異国の高僧のストーリーを借りて描いた長編ドラマです。


▼義湘絵:善妙が龍となって義湘の航海を助けた、迫真の場面。[前期] 


国宝 華厳宗祖師絵伝 義湘絵(部分) 鎌倉時代 13世紀 京都・高山寺 前期/4月13日(火)~5月9日(日)


▼元暁絵:龍宮にある特別な経典を、王の使いが脛(すね)を割って中に入れ、持ち帰る場面。[後期] 


国宝 華厳宗祖師絵伝 元暁絵(部分) 鎌倉時代 13世紀 京都・高山寺 後期/5月11日(火)~5月30日(日)



特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」

2021年4月13日(水)〜5月30日(日)

前期:4月13日(火)~5月9日(日)
後期:5月11日(火)~5月30日(日)

[会場] 東京国立博物館 平成館
[開館時間] 9:00〜19:00(最終入場は18:00まで)
[休館日] 月曜日 ※ただし5月3日(月・祝)は開館

[観覧料] 一般 2,000円、大学生 1,200円、高校生 900円、中学生以下無料

※混雑緩和のため、本展は事前予約制(日時指定券)です。入場にあたって、すべてのお客様は日時指定券の予約が必要です。
※中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料。ただし、オンラインでの「日時指定券」の予約が必要です。入館の際に学生証、障がい者手帳等をご提示ください。
※東京国立博物館キャンパスメンバーズ会員の学生の方は、割引料金でお求めいただけます。事前に「無料日時指定券」を予約し、入館の際に正門チケット売場(窓口)にて、キャンパスメンバーズ会員の学生であることを申し出、学生証のご提示および1,000円(200円割引)をお支払いください。
※特別展観覧料で、特別展ご観覧の当日に限り総合文化展もご覧いただけます。総合文化展の日時指定券をご予約いただく必要はありません。
ただし、総合文化展の混雑状況によっては、入場をお待ちいただく場合があります。なお、総合文化展は午後5時に閉館いたします。それ以降は総合文化展はご観覧いただけませんのでご注意ください。

[主催] 東京国立博物館、高山寺、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社
[協賛] 鹿島建設、損保ジャパン、凸版印刷、三井物産

展覧会公式サイト
https://chojugiga2020.exhibit.jp/

展覧会公式Twitter
@chojugiga2020


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