【日本画】開館55周年記念 特別展「上村松園・松篁 ー美人画と花鳥画の世界ー 」開催[山種美術館]
1966(昭和41)年に日本初の日本画専門の美術館として開館した山種美術館。
2021(令和3)年に開館55周年を迎え、一年を通じ特別展を開催しており、最後を飾る特別展「上村松園・松篁 ー美人画と花鳥画の世界ー 」が、2月5日(土)から4月17日(日)まで開催。
本展では、山種美術館と縁が深い日本画家・上村松園(しょうえん)[1875-1949]と、その長男で生誕120年を迎える上村松篁(しょうこう)[1902-2001]の作品をご紹介します。
美人画の名手として知られる女性画家・上村松園は、生涯にわたり気品ある女性像を描き続けました。
松園は、京都で生まれ育ち、京都府画学校(*)に通い、鈴木松年(しょうねん)に学んだのち、幸野楳嶺(ばいれい)、竹内栖鳳(せいほう)に師事します。早くから頭角を現し、江戸や明治の風俗、和漢の古典に取材した女性像を描き、文展や帝展など数々の展覧会に出品を重ね、活躍。1948年には女性として初めて文化勲章を受章しています。
山種美術館創立者で初代館長の山﨑種二は、松園と親しく交流しながら作品を蒐集し、代表作である《砧》《牡丹雪》を含む、計18点の松園作品を山種美術館は所蔵しており、屈指の松園コレクションとして知られます。
松園の長男である上村松篁は、花鳥画を得意としました。
松篁も京都で生まれ育ち、京都市立絵画専門学校(*)に入学するとともに西山翠嶂(すいしょう)に師事し、官展を中心に出品を重ねたのち、1948年には創造美術(現・創画会)を結成して活躍しました。
1953年より京都市立美術大学(*)教授、1981年に日本芸術院会員となり、1984年には文化勲章を受章しています。写実を基礎とする、洗練された格調高い花鳥の姿を描き続け、京都画壇を牽引しました。
本展では、山種美術館の所蔵する松園の美人画18点、松篁の花鳥画9点が、初めて一堂に会します。また、松園・松篁の母子2代の日本画とあわせて、松園と同時代に活躍した鏑木清方(きよかた)や伊東深水(しんすい)の美人画、松篁の長男である上村淳之(あつし)のほか、同時代に活躍した画家たちによる優品の数々をご紹介します。
美人画と花鳥画が織りなす、華やかで優美な絵画の世界をご堪能ください。
(*) 現・京都市立芸術大学
※文中の作品はすべて山種美術館蔵
開館55周年記念
特別展「上村松園・松篁 −美人画と花鳥画の世界−」
2022年2月5日(土)~4月17日(日)
[開館時間]
10:00〜17:00 (入館は16:30まで)
※今後の状況により会期・開館時間等は変更する場合がございます。
[休館日]
月曜日[3/21(月)は開館、3/22(火)は休館]
[入館料]
一般1300円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要です)
障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)一般1100円
大学生・高校生500円 ※本展に限り、特別に入館料が通常1000円のところ半額になります。
[きもの特典]
きものでご来館のお客様は、一般200円引きとなります。(複数の割引、特典の併用はできません)
[主な出品作品]
約60点 ※すべて山種美術館蔵
上村松園:《蛍》、《新蛍》、《夕べ》、《春のよそをひ》、《砧》、《春芳》、《詠哥》、《娘》、《牡丹雪》、《杜鵑を聴く》、《庭の雪》など計18点
上村松篁:《日本の花・日本の鳥》、《白孔雀》、《千鳥》、《閑鷺》、《花菖蒲》、《竹雪》、《芥子》、《鶏》、《春鳩》計9点
鏑木清方《伽羅》、伊東深水《婦人像》、上村淳之《白い雁》 ほか
※出品内容には変更が入る場合があります。
[主催]山種美術館、日本経済新聞社
[山種美術館]https://www.yamatane-museum.jp/
[入館日時オンライン予約]
詳しくは、Webサイト(http://www.yamatane-museum.jp/onlineticket.html)をご覧ください。
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