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【歌舞伎系図】猿之助が、中車が、そして團子が舞う澤瀉屋!はじまりから歴代、当代名跡の歌舞伎役者

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歌舞伎界のスター達をドラマや映画、さらにはバラエティー番組などでも目にする機会が増えています。

日本の古典芸能である歌舞伎が以前より近く感じられるようになっているのではないでしょうか。

俳優としても引っ張りだこの「猿之助えんのすけ」「中車ちゅうしゃ」を抱える澤瀉屋おもだかやについて、わかりやすく解説します。


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澤瀉屋のはじまり

澤瀉屋おもだかや」という屋号は、初代市川猿之助の生家が副業として薬草の「澤瀉」を商なっていたことに由来します。澤瀉屋の定紋「澤瀉」は、「勝ち草」とも呼ばれるため、戦国武将も家紋に使用していたそうです。

初代猿之助は、九代目市川團十郎に弟子入りして市川を名乗りましたが、市川宗家の十八番だった『勧進帳』を断りなく演じたことで破門の憂き目に遭いますが、長年の努力と実績が認められ、晴れて破門を解かれて初代市川猿之助を、そして澤瀉屋という屋号を名乗るようになったそうです。

市川猿之助

初代 市川猿之助

[生年1855年/没年1922年]

男性らしいパワフルな演技が魅力で、門人から立役へと役者としての道を極めた初代市川猿之助。

当時の最新演劇であった新派に客演するなど、歌舞伎の核心化を推進したとして、その功績は現在でも高く評価されています。

二代目 市川猿之助

[生年1888年/没年1963年]

初代猿之助の長男として生まれ、「猿之助」の名跡を愛し、53年間にも渡りこの名跡を名乗り、欧米に留学して舞台芸術を学んだ経験を生かして、生涯新しい形の歌舞伎を模索した革新的な役者で、海外公演も積極的に行いました。

三代目 市川猿之助

現代風「スーパー歌舞伎」の創始者と知られ、さらには古劇の復活や古典の再創造などにも尽力して、歌舞伎のみならず舞台芸術に新しい領域を切り開き、後世にその名を残しました。

隠居名は、当代名跡の二代目市川猿翁(えんおう)を名乗りました。


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 当代名跡

二代目 市川猿翁(えんおう)

[生年月日:1939年12月9日生]

二代目市川猿翁は、三代目猿之助を襲名して間もなく、祖父の二代目猿之助と父の三代目段四郎を相次いで亡くすという悲運に見舞われました。

後盾のない「梨園の孤児」となりながらも、祖父譲りの革新的な舞台演出に重きを置き、上方歌舞伎伝統の早替りや宙乗りなどの観客を驚かせる演出「ケレン」を盛り込むことで、歌舞伎界に新風を吹き込みました。

歌舞伎界の門閥制度を変革して、精進を重ね芸に優れた者は、たとえ名門の出でなくとも主要な役に抜擢・登用するという取り組みも熱心に手がけました。

二代目猿翁の代表作と言えば、なんと言っても1986年に初上演された『ヤマトタケル』。「スーパー歌舞伎」という新ジャンルを築き上げた歴史的作品となりました。

四代目 市川猿之助

[生年月日:1975年11月26日生]

映画やドラマなどでもお馴染みの顔となった四代目市川猿之助は、四代目市川段四郎の長男として生まれ、1980年に初お目見得して、1983年に二代目市川亀治郎を襲名。
2012年に四代目猿之助を襲名しました。

二代目亀治郎時代から、優れた理解力と表現力に富んだ確かな演技には定評があり、立役、女方、舞踊に至るまで幅広くこなして多くの歌舞伎ファンを魅了しています。

2015年には人気コミック『ワンピース』をスーパー歌舞伎として演じ、歌舞伎、ワンピース双方のファンが連日足を運び、賑わいを見せました。才能に溢れ、若手花形歌舞伎役者の第一線を歩み続ける四代目猿之助が、次はどのような奇想天外な演出を手がけそして演じるのか、考えただけでわくわくしますね。

九代目 市川中車

[生年月日:1965年12月7日生]

平成を代表する大ヒットドラマに数多く出演し、印象に残るキャラクターを熱演。

常にお茶の間を沸かせる演技派俳優・香川照之としても知られる九代目市川中車は、父は三代目市川猿之助、母は元宝ジェンヌの浜木綿子という家庭に生まれました。しかし両親は離婚、九代目中車は父の三代目猿之助とは長い間疎遠になり、成人してからも親子の確執はなかなか消えなかったため、歌舞伎界には俳優として既に大成していた2011年、46歳でのデビューとなりました。

九代目中車襲名の口上では、「生涯かけて精進し、九代目中車を名乗る責任を果たしたい」と宣言し、劇場を沸かせました。歌舞伎役者達は60代を迎えて、いよいよ円熟期に入ると言われていることを考えたら、今後も数多くの印象に残る演技を歌舞伎の舞台でも披露してくれるのではないかと期待されています。

五代目 市川團子(だんこ)

[生年月日:2004年1月16日生]

九代目市川中車の長男として生まれ、2012年に新橋演舞場で上演された『ヤマトタケル』で「ワカタケル」を演じ、五代目市川團子を名乗って初舞台を踏みました。

父の歌舞伎界入りと同時に歌舞伎界へ。
父・中車は何よりも團子が誕生したことで歌舞伎界入りを決意したとされています。歌舞伎の家に生まれたことで「猿之助の名前は140年続く。長男がいてこの船に乗らない訳には行かない。と思いを強くした。」と語っています。

まだ中学生の五代目團子は、歌舞伎界では八代目市川染五郎と大変仲が良いのだとか。五代目團子の方が一つ年上なので、八代目染五郎は五代目團子を「大好きなお兄ちゃん」と慕っているそうです。若い二人には末永く仲良く、一緒に精進してほしいですね。


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まとめ

革新的な演出を取り入れ新たなジャンルを作り出した二代目猿翁、優れた演技力で多くのファンを魅了する四代目猿之助に九代目中車。次世代を担う五代目團子。

今後、どのような新風が吹き込むのか澤瀉屋から目が離せません。

昆虫好きで知られる九代目中車のカマキリ先生の活躍も気になるところですね。


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井筒屋

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