【三味線・弾き方】初心者必見!基本的な姿勢から持ち方
この記事の目次
三味線の歴史って?
三味線は、16世紀末、中国の三弦が琉球へ伝わり三線となり、琉球(今の沖縄)から大阪へ伝わり三味線へと改良された楽器と言われています。
豊臣秀吉が淀君のために作らせた三味線「淀」が最初に作られた三味線だとされています。三弦から三味線への改良には、琵琶法師(琵琶演奏をする僧侶)が行った説や盲人音楽家の石村近江が改良したという説などあり現在もはっきりしていないのが現状です。
中国の三弦は義爪で演奏しますが、当時、彼らが琵琶演奏に使用していた撥を三味線に用いることになったと思われます。その後、石村近江らにより三味線の種目の地唄が生まれたり、語り物である浄瑠璃に用いられ、各地に様々な発展とともに広がっていきます。
明治期には三味線の伴奏で歌う民謡が流行し、三味線音楽の更なる盛り上がり期を向かえます。青森県津軽地方で発展した三味線が津軽三味線であり、明治初期に仁太坊が作り出した演奏方法です。
様々なジャンルや種類があるのも庶民に親しまれた楽器だったのではないでしょうか。
三味線の種類と各部名称
一般的に三味線は棹の太さに応じて、「細棹」「中棹」「太棹」の三種類に分けられます。
演奏する曲目や目的によって使用される撥の大きさや重さ材質など異なります。演奏する曲や目的によって、三味線の種類によって分けれれますが、まずは、自分にあった三味線で演奏してみてから、好みの三味線を選ぶでもいいかもしれません。
種類
細棹[棹の太さ25〜26mm]
主に長唄や小唄に使われます。全体的に小ぶりで、入門楽器として多く使用されています。
長唄・・・歌舞伎の伴奏音楽として発展した三味線音楽。お座敷長唄は観賞用に作られた長唄。
中棹[棹の太さ26〜27mm]
主に民謡や地唄の伴奏として使われます。琴や尺八、胡弓との合奏用に改良された三味線。
地唄・・・盲人音楽家を中心に主に京都や大阪を中心に発展した家庭、座敷音楽。
太棹[棹の太さ30mm以上]
主に両極や義太夫などに使われます。津軽民謡を演奏する津軽三味線も太棹になります。
義太夫・・・人形浄瑠璃の音楽や台詞、効果音として生まれた。浄瑠璃の一流派。
各部名称
三味線を弾くには何が必要?
実際に三味線を弾いて見たいけれど、何が必要になるのだろう。
三味線教室の先生や楽器屋さんに相談する前に少し知識として紹介します。
1・三味線
演奏曲や目的によって様々ですが、定まらない場合は、ある程度対応できる中棹で始めるのが良いでしょう。お稽古用三味線という比較的安く購入できるものもありますが、後々を考えてご相談してみるのが良いでしょう。
2・撥
大きさや重さの違いがあり、材質も様々あります。木製(かし・つげ)、象牙、べっ甲など。お稽古用ですと木撥(かし)になります。
3・駒
三味線の糸と皮の間に挟むものです。舎利駒と呼ばれる牛骨を削ったものや竹製のものがあります。津軽三味線では津軽竹駒を使います。
4・指掛け
左手の親指と人差し指に通して、棹のすべりをよくするために使います。色が様々あり気分で変えられるよういくつか持っていても楽しいでしょう。
5・膝ゴム
体から滑り落ちないように三味線に貼る滑り止めです。
6・三味線ケース
持ち運びを考えるとケースもあったほうが良いです。ショルダータイプとハードケースタイプがあり、安価で持ち運びだけを考えればショルダータイプ。ハードケースは、トランク型で持ち運びや保管に優れています。
あると便利なものは、
7・チューナー
初めての人でも簡単にチューニングできます。
三味線(撥)の基本的な持ち方と弾き方
撥の持ち方と使い方
小指と薬指で握りを上からはさみ、親指の腹を表に乗せる。人差し指、中指、薬指は軽くのせて、卵を握っているようにもちましょう。手首は、曲がらないくらいのところまでまげて、うちわで扇ぐように振ります。
三味線の持ち方・姿勢
右足太ももの中心に三味線の胴をのせます。胴の角部分は右側にはみ出す形になり、左斜め上になるように構えます。右腕は、三味線の胴の上に置く。左側の天神の位置は、自分の耳、目の高さくらいに合わせます。
三味線 撥さばき
三味線のいろいろな弾き方
三味線の調弦法
一の糸、ニの糸、三の糸の高さの関係を調子といいます。基本的な3つの調子の合わせ方があり「本調子」「二上り」「三下り」といいます。一の糸の高さを決め、ニと三の糸を調弦します。
・三味線用チューナー
初心者にとって、最初は調弦も苦労するところですので、三味線用チューナーを使用してみるものいいかもしれません。
三味線用楽譜の読み方
三味線の楽譜は、文化譜といい、3本の線で書かれています。上から三の糸、ニの糸、一の糸となります。開放弦を0とし、棹の上部から1234…と番号順の数字で表します。
三味線演奏
長唄 勧進帳 ~滝流し ~
金比羅船船
津軽じょんがら節
まとめ
いかがでしたか?
三味線といっても、演奏目的によってや地域によって様々です。
基本の部分を意識して三味線に触れてみるとより理解できると思います。
とは言え、難しく考えずまずは楽しんで演奏してみてください。
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