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【茶道】お辞儀の仕方や歩き方の作法って!? 表千家の基本的な立ち居振る舞いを紹介

 2020/03/07 伝統 芸道
 
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座り方

茶道では、畳の上で点前を行うことを前提にしているので、正座の仕方にも定まった型が存在します。

男女によって若干の差はありますが、基本的には背筋をすっきりとのばし、胸をわずかに張るようにして、適度な緊張感を保つことが大切です。正しい座り方を身につけることで、美しく見えるのはもちろんのこと、足がしびれにくくなるといった効果も期待できるんです。

男女の違いとして、両ひざの間隔を女性が握りこぶし一つ分くらい空けるのに対し、男性は安定する程度に広く開けるのがポイントです。足は男女どちらも、親指だけを軽く重ねるようにして座ります。

また、手の位置は、自然に軽く重ね、膝の上に置くようにします。


お辞儀の仕方

畳の上で行うお辞儀は、両手を八の字につき、男性は20センチほど、女性は7~8センチほど手の間隔を空け、頭だけではなく体全体を前に傾けるようにします。上体を起こすときも早く上げすぎないことを心掛け、心もちゆっくりとした動作にすることで、相手に丁寧な印象を与えることができます。

また、場面によって、深いお辞儀と軽いお辞儀を使い分けることも大切です。点前の初めや終わりなどには深いお辞儀、客同士のあいさつや道具について尋ねるときは、軽いお辞儀をするのが良いとされています。


立ち方

正座をしている状態から立ち上がるときのポイントを紹介します。

まず、両手を膝頭にあて、つま先に体重を乗せて、ゆっくりと腰を浮かせるようにします。その時、両足の位置を動かさないで、座っていた時の場所のまま、立ち上がることを意識してください。

体が揺れないようにスッと立ち上がることができると、見た目も非常に良いですし、すぐに次の行動に移ることができます。このような立ち方を「一足立ち(いっそくだち)」と言い、表千家では基本的な所作となっています。


歩き方

実は流派によって歩数が若干異なっており、表千家ではたたみ一畳をおよそ六足、半畳を三足で歩きます(裏千家はたたみ一畳を五足で歩きます)。小股で足幅の分だけ進むことに意識し、かかとを少し擦るようにします。

何も持ってない時は、両手を太ももの上に置き、視線を水平よりもやや下向きにすることで、物腰柔らかな印象を与えることができます。また、茶席に入るときは左足からと決められており(裏千家の場合は右足)、畳の縁や敷合わせを踏んではいけません。

このように小幅で自然に歩けるようになるまでがなかなか大変で、「歩き3年」とも言われるほど、実は長い修練が必要となってきます。


おわりに

茶席での振る舞いについては、日常生活のマナーと同様、他者をおもんぱかり、敬意を表することが大切になっていきます。

今回紹介した所作を日常生活にも取り入れることができれば、今よりレベルアップした素敵な大人になれるはずなので、ぜひチャレンジしてみてください。


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島塚 啓

島塚 啓

昔から歴史や文学などの日本文化が好きで、大学では学芸員免許を取得しました。
今でも茶道や美術鑑賞など五感を満たしてくれる体験を求めて、日々情報収集に余念がありません。頭のなかをいっぱいにした後は思いっきって一歩踏み出してみましょう!感動的な出会いはいつも僕たちを待ち構えているはずです……。

一生のうちで好きなことに費やせる時間は、ほんのわずかしかありません。そんな貴重な時間を大切に過ごすために、みなさまが日本文化に触れる一助になれるような記事が書ければいいと思っています。

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