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【監督 坂田栄治】自分と向き合い、闘い続ける! 映画『相撲道~サムライを継ぐ者たち~』[インタビュー]

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映像として残さなきゃいけない



――「相撲」をテーマにドキュメンタリー映画を撮ろうと思ったきっかけを教えてください。

もともと格闘技が大好きで、その中でも力士が世界最強だろうなというイメージはありました。

ある時、親交があった琴剣さん(本作のコーディネートプロデューサー・劇中画を担当)を通じて相撲の稽古を見学しに相撲部屋に行ったんです。力士の体を見た瞬間、これは強いよなぁと思いましたね。腕はすごく太いし、手もミットみたいだし、脚なんかは恐竜みたいに見えたし。本当にすごいと思いました。

力士のドキュメンタリー番組は見たことがあったけれど、実際に稽古場を見学してみてあまりにも知らないことが多すぎて衝撃を受けましたね。

自分がテレビ局で働いていることもあり「ドキュメンタリーを撮りたいな」と常々思っていました。稽古見学の後両国国技館に行ってみたら、お客さんが声を出して盛り上がっている空気感とか、力士が本気でぶつかり合う音とか、経験したことがなかった事を体感して「これは俺が映像として残さなきゃいけないんじゃないかな」と思ったんです。

そして、この音を残すにはテレビじゃ収まらないなと思い、映画館の大スクリーンと音響でこの迫力を届けたいと思ったのがきっかけです。そのため音にはこだわりましたね。

日本でトップの技術を持った方にお願いして国技館の音を録ってもらったり、稽古の音とかも全部ちゃんと録りたいと思ったので、音響にはお金をかけてます。(笑)


かっこ良く描けると思った


――映画の中では境川部屋の元豪栄道関と髙田川部屋の竜電関を中心に描かれているのですが、どちらを先に撮ろうと思ったのでしょうか?

境川部屋の方が先です。

まず、“相撲というのはこうなんだ” というものを描くために、数ある相撲部屋を見てきた琴剣さんに助言いただき境川部屋に決めました。

また、「境川部屋のドキュメンタリーではなくて “相撲” というものを撮りたいから他の相撲部屋も追いたい」と相談をしたら「だったら髙田川部屋を見に行きませんか」と言われて伺いました。

親方のお話が面白かったのもそうだし、竜電関の“よくしゃべり” “よく笑う” というのが “力士=しゃべらず、あまり笑わない” という印象をくつがえせるなと思い、豪栄道関(境川部屋)とタイプの違う竜電関(髙田川部屋)で撮影を決めました。




――緊迫した雰囲気の中インタビューされているシーンもありましたが、気をつけた所はありますか?

この映画の中で使われているのはほんの一部分で、そのシーンの前後は色々と話しているんですよ。
もし失礼なことを言って “こいつわかってねーな” みたいに思われたら、もうそこからしゃべってくれないかもと思って、質問する前に関係性を深めて仲良くさせてもらいました。そういう所はすごく気を使いましたね。

あと、豪栄道関からしたら、あんまり聞いてほしくないんだろうなと思う部分もありましたが、それを豪栄道関なりに答えてくれる所もかっこ良く描けると思ったので、仕上がりをイメージしてインタビューしていました。


[わつなぎオススメ記事]

【 映画「相撲道」】稽古で培う人間力!男を磨く『境川部屋』主体性を育む『髙田川部屋』それぞれの部屋が持つ魅力


無駄な撮りはしない


――ドキュメンタリー映画を撮るにあたって、気をつけた点はありますか?

撮影前に自分の狙いを明確にしてから、実際の撮影に臨みました。

例えば、豪栄道関が登場する時に、豪栄道関の砂をぎゅってやりながら脚をつかむ所があるんですけれど、取材時にそれを見ていたので、“ あそこはカメラマンに撮ってね” とか、髙田川親方がまわしを付けてくる時って安芸乃島って四股名が書いてあるから、“そこから入って(カメラ)上げていったら親方じゃん!って思うように撮ってね” とか全部決めています。

狙ったシーンを撮るようにしているので、無駄にずーっとカメラをまわしていることはしていないんです。

もちろん朝稽古の6時位から11時位まで毎日6時間撮り続けることは何日かやってはいますが、ずっと密着して力士の皆さんにストレスを与えないように意識して撮影しましたね。


――稽古以外の力士達の過ごし方も描かれていて楽しめる見どころがたくさんありましたが、印象に残るエピソードなどはありますか?

力士が国技館に入る時の着物姿を見てある光景が思い浮かんだんです。だからまるでその会場にいるかのような雰囲気を伝える為に、音にもこだわって発注して作ってもらい、撮り方も他の場面とは変えているんです。

あと、土俵は毎回場所ごとに壊して新しく作るんですよね。あんなふうに壊していって、もう一回作り直すんだというのは新鮮でした。粉々になったものが、出来た時すごくきれいじゃないですか。しかも人の手で作ってこんなにきれいになっているんだと思って驚きましたね。

そのシーンも短い時間ですが見どころです。


人として生きる道


――この映画を観てくださる方にメッセージをお願いします。

力士がモテるって言うじゃないですか。

覚悟を決めて、あんなに体を鍛えて、話す事も考える事も、どこから見てもかっこいいんですよね。力士とふれあった女性が、みんな好きになるのがよくわかるなと。なので、そんな力士のかっこよさをもっと知ってほしいですね。

相撲は1年間に6回場所がありますが、相撲が好きになると2ヶ月に1回楽しみができるんです。日本の国技である相撲は、女性が見ても男性が見ても日本人として誇らしいなと思います。
この映画を観て「こういうふうに生きよう」とか「まだまだ私、頑張れるな」とか思う所があるので、そこを感じてもらえると嬉しいですね。

勇気が出てくるというか、頑張ろう!というふうに思ってもらいたいなと思います。


――最後に監督にとっての「相撲道」とは何ですか?

人として生きていく上で必要な事ばかりを入れて作りました。

「人としてちゃんと生きなければいけない。」「人として出来ることは一生懸命やらないといけない。」

相撲に限らず人間である以上、こう生きなければいけないというのが「相撲道」な感じがします。その究極が力士になっている訳で、誰もが相撲道を意識したら、みんなかっこよくなるんじゃないかなと思っています。

相撲道とは、「人として生きる道」が詰まっている事だと思います。

そう思って作りましたので、伝わると嬉しいですね。


力士は最強というイメージからはじまった坂田監督は、実際に稽古を見て本場所を体感し、ただ強いだけではなく、自分と向き合い闘い続ける力士の強い心、そして、美しくかっこいい相撲に魅了され、相撲愛に満ち溢れていました。

迫力ある力士の動きと臨場感あふれる力士たちの闘いを体感するには、映画館で見るのがオススメです!
ぜひ、劇場でご覧ください。



『相撲道~サムライを継ぐ者たち~』

10月30日(金)よりTOHOシネマズ錦糸町、10月31日(土)よりポレポレ東中野 ほか 全国順次公開

出演:境川部屋 髙田川部屋
監督/製作総指揮:坂田栄治
プロデューサー:下條有紀/林 貴恵
コーディネートプロデューサー/劇中画:琴剣淳弥
制作:PRUNE
制作協力:日本相撲協会 Country Office
製作:「相撲道~サムライを継ぐ者たち~」製作委員会
配給:ライブ・ビューイング・ジャパン 配給協力:日活 
2020年/カラー/シネマスコープ/5.1ch/104分/

(C) 2020「相撲道~サムライを継ぐ者たち~」製作委員会

[公式サイト]
http://sumodo-movie.jp/

[公式Twitter]
https://twitter.com/sumodomovie



 

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なお

なお

着物に茶道に華道と経験できる環境にあり学んできました。
現在でも月に1回、一緒に学んだ皆さんと着付けの練習会を行なっています。
自分の練習ということだけでなく、
他の方の着方を見て勉強になることもあって楽しいです。
本当は、おしゃべりしながら気軽に練習できることが楽しいのかも。笑
実際に着物を着て観劇に行ったり町歩きも好きですが、お祭りも好きです!
きらびやかな衣装に、雄大な神輿。こころ躍るものがありますね。
近年、楽しいイベントとして開催されている感じでもありますが、
本来の目的や由来も織り交ぜて伝えていくのも楽しいかな。

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