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【将棋タイトル】タイトル戦称号の違い!最年少タイトル獲得者は?

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将棋タイトル戦

棋士が戦う公式戦には、タイトル戦と一般棋戦とあり、タイトル戦は、竜王・名人・叡王・王位・王座・棋王・王将・棋聖と8つのタイトルがあります。タイトル獲得者は、タイトル保持者として挑戦者より挑戦をうけて戦います。タイトル保持者は、棋士名に称号がついて呼ばれるようになります。

名人位は江戸時代から家元制として続いていましたが、1935年関根金次郎十三世名人が名人位を退位し、実力名人制に改められ、行われた名人戦がタイトル戦の始まりです。後に、名人戦の予選として順位戦のシステムができました。叡王戦は、2018年にタイトル戦となりました。

棋戦(きせん)とは、タイトルや優勝を争う戦いを言います。

タイトル戦の種類と違い


竜王戦

 竜王戦 [りゅうおうせん]

2日制(持ち時間:8時間)
七番勝負
主催:読売新聞社

タイトル戦 10月12月

挑戦者決定戦 9月 
本戦トーナメント・決定戦
 6〜8月 

ランキング戦(予選) 11月〜5月 


挑戦者決定
全棋士と女流棋士4名・奨励会員1名・アマチュア5名で行われます。1組から6組に分けてランキング戦(予選)を行い、各組の上位者の計11名で決勝トーナメント・決定戦を行い、挑戦者を決めます。例年10月から12月にかけて竜王と挑戦者が七番勝負を行います。

ランキング戦の1組から6組の組み分けは竜王独自のランキングを用いて組み分けをし、1組から5名、2組から2名、3・4・5・6組からは各1名の計11名が決勝トーナメントに出場します。

名人戦

 名人戦 [めいじんせん]

2日制(持ち時間:9時間)
七番勝負
主催:毎日新聞社・朝日新聞社

タイトル戦 4月〜6月 

順位戦(予選) 6月〜3月 

挑戦者決定
A級・B級1組・B級2組・C級1組・C級2組の5つの組に分かれてリーグ戦を行う順位戦が名人戦の予選になります。A級クラスでの優勝者が名人タイトル保持者と戦います。A級同率首位の棋士が出た場合、同率棋士によるプレーオフを行います。

順位戦は、A級・B級1組・B級2組・C級1組・C級2組の5クラスからなり、リーグ戦により昇級、降級が決まります。

叡王戦

 叡王戦 [えいおうせん]

1日制(持ち時間:第1局~第6局は1時間・3時間・5時間が振り分けられる。第7局は6時間)
七番勝負
主催:ドワンゴ

タイトル戦 4月〜6月 

挑戦者決定戦 2月 
本戦トーナメント
 12月〜1月 

予選トーナメント 6月〜11月 


挑戦者決定
全棋士・主催者の推薦により決定する女流棋士1名およびアマチュア1名で段位別予選トーナメント本戦トーナメントを勝ち抜いた2名が決勝七番勝負を行い、先に4勝した棋士が「叡王」の称号を得ます。(第4期以降は、本戦優勝者が挑戦者となります)

王位戦

 王位戦 [おういせん]

2日制(持ち時間:8時間)
五番勝負
主催:新聞三社連合(北海道新聞社・中日新聞社(東京新聞)・西日本新聞社)・神戸新聞社・徳島新聞社

タイトル戦 7月〜9月 

挑戦者決定リーグ戦・決定戦 6月
本戦リーグ 2月〜5月 

予選トーナメント 7月〜1月 


挑戦者決定
全棋士・女流棋士2名で予選トーナメント戦を行い、勝ち上がり者とシード棋士4名により紅白2ブロックに分かれて挑戦者決定リーグ戦・決定戦を行います。紅白のブロック優勝者で挑戦者決定戦を行います。挑戦者決定戦の勝者が、王位タイトル保持者と戦います。

※王位戦挑戦者決定リーグ戦シード棋士・・・前期王位戦七番勝負敗者、前期挑戦者決定リーグ残留者

王座戦

 王座戦 [おうざせん]

1日制(持ち時間:5時間)
五番勝負
主催:日本経済新聞社

タイトル戦 9月〜10月 

本戦トーナメント 4月〜8月 

予選トーナメント 11月〜3月 


挑戦者決定
全棋士・女流棋士4名で、一次予選、二次の予選トーナメント戦を行い、勝ち上がり者とシード棋士の16名で本戦トーナメントを行います。優勝者が、王座タイトル保持者と戦います。

※王座戦挑戦者決定トーナメントシード棋士・・・前期王座戦五番勝負敗者、前期挑戦者決定トーナメントベスト4以上、タイトル保持者

棋王戦

 棋王戦 [きおうせん]

1日制(持ち時間:4時間)
五番勝負
主催:共同通信社

タイトル戦 2月〜3月 

挑戦者決定戦 12月 
本戦トーナメント
 6月〜11月 

予選トーナメント 1月〜5月 


挑戦者決定
全棋士・女流名人・アマ名人で、予選をトーナメントで行い、通過者とシード者で本戦トーナメントを行います。本戦トーナメントのベスト4以上は、2敗失格制となり、敗者復活戦がある変則トーナメントを戦います。挑戦者決定トーナメント勝者が棋王タイトル保持者と戦います。

※棋王戦挑戦者決定トーナメントシード棋士・・・前期棋王戦五番勝負敗者、前期挑戦者決定トーナメントベスト4以上、タイトル保持者、永世称号者、順位戦B級1組以上

王将戦

 王将戦 [おうしょうせん]

2日制(持ち時間:8時間)
七番勝負
主催:スポーツニッポン新聞社・毎日新聞社

タイトル戦 1月〜3月 

本戦リーグ 9月〜12月 

予選トーナメント 1月〜8月 


挑戦者決定
全棋士で、一次、二次と予選トーナメントを行い、勝ち上がり者3名とシード棋士4名でリーグ戦を行います。リーグ優勝者が王将タイトル保持者と戦います。リーグ戦で同率首位棋士が出た場合は、順位上位2名のプレーオフを行います。

※王将戦挑戦者決定リーグ戦シード棋士・・・前期王将七番勝負敗者、前期挑戦者決定トーナメントベスト4以上、タイトル保持者

棋聖戦

 棋聖戦 [きせいせん]

1日制(持ち時間:4時間)
五番勝負
主催:産業経済新聞社

タイトル戦 6月〜7月 

本戦トーナメント 2月〜4月 

予選トーナメント 5月〜1月 


挑戦者決定
全棋士・女流棋士2名で一次・二次と予選トーナメント戦を行い、勝ち上がり者とシード棋士の16名で決勝トーナメント戦を行います。優勝者が棋聖タイトル保持者と戦います。

※棋聖戦挑戦者決定トーナメントシード棋士・・・前期棋聖戦五番勝負敗者、挑戦者決定トーナメントベスト4以上、タイトル保持者、永世棋聖(資格者)

永世称号と永世七冠

連続または通算して規定の回数以上タイトルを獲得した棋士に与えられる称号であり、タイトルにより連続または通算獲得数が決まっています。

 永世竜王 
[条件]連続5期または通算7期
[獲得者] 渡辺明(現役)  羽生善治(現役) 

 永世名人
[条件]通算5期
[獲得者]木村義雄・ 大山康晴  中原誠 ・谷川浩司(現役)・森内俊之(現役)・ 羽生善治(現役) 

 永世王位
[条件]連続5期または通算10期
[獲得者] 大山康晴  中原誠  羽生善治(現役) 

 名誉王座
[条件]連続5期または通算10期
[獲得者] 中原誠  羽生善治(現役) 

 永世棋王
[条件]連続5期
[獲得者] 羽生善治(現役)  渡辺明(現役) 

 永世王将
[条件]通算10期
[獲得者] 大山康晴  羽生善治(現役) 

 永世棋聖
[条件]通算5期
[獲得者] 大山康晴  中原誠 ・米長邦雄・ 羽生善治(現役) ・佐藤康光(現役)

永世七冠

現在、永世の称号資格を得られる7つの永世称号を保持した事をいいます。2017年12月5日に羽生善治氏が史上初の永世7冠を達成しています。

 羽生善治(現役) >>七冠

 大山康晴 >>五冠(旧タイトル永世十段含む)

 中原誠 >>五冠(旧タイトル永世十段含む)

 渡辺明(現役) >>二冠


最年少タイトル獲得

タイトルは、予選を勝ち上がりタイトル保持者に勝利して得られるのですが、最年少での獲得記録はどのようになっているのでしょう。

 竜王 >>羽生善治[19歳]

 名人 >>谷川浩司[21歳]

 王位 >>藤井聡太[18歳]

 王座 >>羽生善治[21歳]

 棋王 >>羽生善治[20歳]

 王将 >>中村 修[23歳]

 棋聖 >>藤井聡太[17歳]


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ライター紹介 ライター一覧

ひで

ひで

興味から参加した川中島合戦戦国絵巻。
鎧をまとい、手には槍に模した棒、腰には模造刀を持ち、いざ、敵軍に向かって出陣!かなりのハイテンション!
イベントの仕事でご一緒した忍者の末裔。ガチの忍者の動きを真似てみるが、鍛錬されている動きについていけず、改めて、本物のすごさに気付かされる!
初めて、着物を着ても普段の動きと違い所作の大切さに気づく!
あれ?難しそうって思っていた芸能も少しわかっちゃうと面白いぞ!のめり込んでいくのがわかる!

日本の文化というと様々ではあるが、気になったものやその時出会ったものに「まずは、やってみよう!」で、学び、体験し、きっかけ作りとなるよう伝えていきたい。

知らないことを知るって楽しいことですね^^

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