【NEWS】天海祐希、映画初ナレーション!翼の折れた白鳥と”おじさん”の奇跡の物語 ドキュメンタリー映画『私は白鳥』
イントロダクション
雄大な立山連峰を背景に繰り広げられる小さな命の波瀾万丈。
‟たとえ飛べなくなっても白鳥は懸命に生きている。その命を楽しんで欲しいんです。”
秋が深まると北陸・富山県にはシベリアから800羽を超える白鳥たちが越冬のため飛来し、やがて春が訪れると再び海を渡りシベリアへ帰っていく。2018年の春、翼が折れて飛べなくなり、たった一羽で富山に取り残された白鳥がいた。
それを見つめる一人の男性、澤江弘一さん(当57歳)。白鳥たちの美しさの虜になり、ビデオカメラでその姿を記録し続けてきた澤江さんは、傷ついて一羽になった白鳥に毎日エサをやり、見守り続ける。「なんとか生きのびて、また冬に仲間の白鳥と再会してほしい」。
けれど自然界は弱肉強食、甘くはない。しかも富山の猛暑を乗り越えた野生の白鳥はこれまで確認されていなかった。あの手、この手、奥の手・・・。
澤江さんと白鳥の命をかけた闘いが続く中、白鳥に全てを捧げる澤江さんが語る。
「心の隙間がどういうわけか白鳥の形をしていたようで。」
「私は人間の形をしてますが、自分は白鳥だと思ってます。」
「白鳥が白鳥の世話をしているだけなんです。」
人間は自然にどこまで介入すべきなのかという葛藤の中、澤江さんは奮闘を続ける。傷ついた白鳥は仲間たちと再会できるのか。
そして訪れる奇跡とは。
語り・天海祐希
澤江さんの目の輝きの明るさ、この人はなんて愛情深い人なんだろう。
「富山に白鳥が飛来して、毎年会える、こんな奇跡はない」と言った澤江さん。コロナで社会が大きく変わり、これまで当たり前だったことも、実は奇跡みたいなことだったと気が付きました。だからこそ、澤江さんの純粋無垢な想いの美しさに心が打たれ、思わず泣いてしまいました。
世の中がどう変わっても、自分が生きるために必要なこと、何が大切か、何をしたいのか、そのことにブレない澤江さん。複雑な毎日を送る人々にとって、そのシンプルさは憧れを覚えるかもしれません。
祖父母のルーツでもあり、私自身、小学生の頃、毎年夏休みを過ごした富山。新鮮な海や山の幸、静けさがさみしくて怖かったことも、雨や風のにおいも、あそこで経験したことは今でも宝物です。澤江さんの富山弁も懐かしかったです。そうそう、今も富山に住む親戚のおばちゃんが私によく言ってくれていました。「気ぃ付けて帰られ~(気を付けて帰ってね)」、と。
富山の美しい景色と、白鳥への想いの詰まった澤江さんの毎日が、私の心を温めてくれて、頑張って生きようと思えました。澤江さん、ひとりもんはさみしいことじゃないですよ。こんなに追いかけられるものがあるなんてすごいことですよ!
監督・槇谷茂博
富山市に飛来する白鳥の数を数えるのが趣味で、「自分は白鳥」だというちょっと不思議な澤江さんと傷ついた白鳥との約4年間は“まさか”と“奇跡”の連続でした。日々の記録から見えてきたのは、白鳥の力強い生命力と小さな命も尊ぶ澤江さんの優しさ、そして、厳しい競争の中で、時には孤独を感じながらも、小さな喜びと幸せをみつけ、独りたくましく生きる白鳥と澤江さんの姿でした。
新型コロナで大きく社会が変容し、誰もが不安や生き辛さを抱えています。自殺者も増えています。“生きるって、たいへん”そんな時代だからこそ、何気ない日常の中にある“小さな幸せ”を見出し、白鳥のように、澤江さんのように、運命を受け入れ、今ある命を楽しんでほしいと思います。
映画『私は白鳥』
2021年11月20日(土)富山・ほとり座、11月27日(土)ユーロスペースほか全国順次公開
語り:天海祐希 主題歌「スワンソング」石崎ひゅーい(Sony Music Labels)
監督:槇谷茂博 出演・白鳥撮影:澤江弘一
企画プロデュース:平野隆 服部寿人 エグゼクティブプロデューサー:大久保竜 中村成寿 プロデューサー:刀根鉄太 藤井和史 アソシエイトプロデューサー:大澤祐樹 松原由昌 諸井雄一 音楽プロデューサー:矢崎裕行 音楽:中村巴奈重 取材:梶谷昌吾 撮影・編集:五藤充哉
2021年/日本/ビスタ/5.1ch/104分 製作:映画『私は白鳥』製作委員会 配給:キグ―
(C)2021映画『私は白鳥』製作委員会
[公式HP] https://www.watashi-hakucho.com/