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【梅宮万紗子】ジャズの音色が、心にあかりを灯す。映画『リ、ライト』小江戸川越散策に煎茶道、マイ茶道具でお点前を[インタビュー]

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映画「リ、ライト」との出会い


──主人公「洋子」役はどのような経緯で決まりましたか

2019年の暮れぐらいに、友人に誘われた小さな劇団で出演する舞台を一ノ瀬監督が見に来てくれて、その時に「今度作る映画に出てくれないか」ってお話しいただいたんです。まだ台本も無く、詳しい役柄もわかっていませんでしたが、主演の映画に携わりたい思いもあったので嬉しかったですね。

監督とは、江東区亀戸地域活性化DIプロジェクトの短編映画「おそろい」(2014年公開)で、病床につく元陸上選手の母親役で出演した時以来の再会で、こんな巡り合わせってあるんだなぁと思って幸せでした。


──脚本を読んでみていかがでしたか

“華々しくすごい成功がある”という話ではなく、“まだその先に人生の展開が続いていく” 助走のようなお話しだと感じました。あと、洋子のキャラも個性的ですし、登場する人々のキャラもさまざまで面白いなと思いました。

脚本の段階では、ダイナミックな音楽の感じやジャズの音色とか想像するくらいでしたが、撮影が近づくにつれてより鮮やかに見えてきてワクワクしました。


自称クラブシンガー「水崎洋子」


──個性的な洋子を演じるにあたって、どのような役作りをしましたか

最初は自分だったらというイメージで洋子を考えていて、なかなかキャラクターが固まりませんでした。

本読みの時に、大森さんが、「こういう時は実在のモデルがいると作り込みやすいよね。」ってアドバイスしてくれたので、私のまわりで探してみたんです。

実際探してみても、あの人が良いかなぁ。でもちょっと違うかなぁ。って感じでピンとこなかったんですよ。ある時、知人に「すごく強い女性いるかな?」って聞いてみたら、あの女将さんはどうだろう?ってお店を教えてくれたんです。

すぐに行ってみようと思って電話してみると一見さんお断りということもあり、ものすごい塩対応で断られたんです。その後、知人に連れて行ってもらったけれど、その時もかなりサバサバ!? 口調もきつめで怖いくらいの女将さんでした。ただ、話していると気さくですごく面白い方だったんですよ。びっくりするような武勇伝もありましたし。笑 女将さんは息子さんとも仲が良く、お客さんからもすごく慕われていました。

そんな女将さんとの出会いが、役作りのきっかけになって洋子を作り込んでいきました。


──髪型のイメージもあったのでしょうか

髪型は監督のイメージに近い外国の女優さんの写真を見せてくれたんです。出来るだけイメージに近づけようと思って美容室に写真をもっていったんですよ。こんなふうにしたいって言って写真を出す時はちょっと恥ずかしかったですね。笑

かなり短くしたから、初めは大丈夫かなぁと不安でしたが、次第に慣れてきて自由で解放された感覚になりました。女性っぽい仕草とかが自然と抜けてイメージする洋子に近づくことが出来たと思います。


ジャズ界の巨匠を従えて歌う


──練習はどのくらいされましたか

隔週で8ヶ月間ぐらい練習しました。はじめのうちはオンラインで、後半はスタジオを借りて練習しましたね。また、撮影前にはライブで私が飛び入りで歌わせていただく事も経験しました。


──実際に歌ってみていかがでしたか

撮影当日は、「日本のサッチモ」と言われる外山喜雄さん(トランペット)に奥様の恵子さん(バンジョー)、小林創さん(ピアノ)、木村おうじ純士さん(ドラム)、田中邦和さん(サックス)など、そうそうたるメンバーの前で歌ったのですが、なんと言っていいかわからない感情でした。

巨匠の演奏で歌えるなんて数あることではないから嬉しさはあるけれど、間違えると皆さんに迷惑かけてしまうし。私は喉がそんなに強く無いので、4テイクくらいしか出来ないかな?と不安もあって。それでも楽しみたい! ジャズのカッコ良さや魅力を伝えたいという思いもあり、さまざまな感情が入り混ざった日でした。

大森さんが、「天国と地獄が一緒になった日だったね」と言っていて、本当にそんな感じだったなって思いましたね。今、考えると、とても楽しくて幸せな時間でした。


レトロな街並み小江戸川越


──劇中に登場するアンティーク照明の修理店は実在するのでしょうか

修理店は、大正時代(1925年)に建てられた建物でダンスホールだった場所を改装した“Caffe1925”というカフェなんです。

オーナーさんがアンティークディーラーをされていて、店内をリメイクしながらアンティークの照明や家具、小物などを取り入れて雰囲気ある空間を作り出しているみたいでした。

アンティーク照明の修理店は実在しないのですが、照明や家具はお店のものをそのまま活かして使用させてもらっているんです。


──撮影は川越が多かったようですが、散策する時間はありましたか

10日間川越で過ごしたのですが、撮影後、大衆演劇やリラクゼーション施設の入っている「湯遊ランド」の温泉でくつろいで、お客さんが帰って少なくなった観光街を歩いて帰ってくるという日がほとんどでしたね。

時間がある時は、コエドビールさんが営んでいる「COEDO BREWERY THE RESTAURANT」に行ったり、川越の米と水を使う酒蔵「小江戸鏡山酒造」さんでお酒を作っているところを見学させてもらったり、クラフトジン「棘玉」を製造販売している「マツザキ」さんでジンの製造を見せてもらっていました。あと、「COEDO座」というプライベートシアターにも行きましたね。6、7人くらいしか入れないプライベート空間で、綺麗な映像に立体音響。ものすごく音がいいんです。

観光みたいなことはでませんでしたが、川越の街並みはたっぷり堪能しました。


煎茶道に仮名文字、盆石


──日本の文化で興味があることはありますか

煎茶道(せんちゃどう)をやっています。

煎茶道は、抹茶を用いる抹茶道(茶の湯)ではなく、煎茶や玉露などの茶葉を急須で淹れる作法なんです。

元々、茶道に興味があって、撮影の時とかにも淹れられたらいいなぁって思っていたら、叔母が煎茶道を習っていて、お茶会に誘ってくれたんです。

煎茶の流派というのがあるということも知らず、お茶会ってどういうものなのかなって興味本位で行ってみたら、家元が「抹茶と煎茶の入れ方を教えますよ」と言ってくださり通い始めてみました。

お茶会に行ってみてから15年続いちゃっています。笑

あと「利休百首」という、千利休の教えである茶道の精神、作法などをわかりやすくまとめたものがあるんです。茶道についてすごく細かく書いてあって全てやろうとすると大変ですが、作法や心の持ち方など普段の生活でも使える部分もあって勉強になっています。


──チャレンジしてみたい日本の文化はありますか

今、仮名文字を勉強しています。

日本語の音を表す文字として作られた文字なんですけれど、同じ1語でも何種類もあって、時代別で組み合わせて書いてあったりするんです。例えば、“あさきゆめみし”と書いてあっても読めない字が組み合わされているんです。

文字を見るといつの時代とか何に影響されたとか読み解いたりできるみたいですが、まずは、書けるところから。

あと、盆石もチャレンジしたいです。


出会いには人を幸せにするチカラがある


──本日はありがとうございました。改めて、最後にメッセージをお願いします。

映画『リ、ライト』は、人と人が出会い、人が集い、ともに成長していきます。そして、出会いが人をつなぎ幸せを作りだすと思います。

少し立ち止まっている方やこの先の展開に悩まれている方の背中をそっと押してくれる映画です。ぜひ劇場でご覧ください。


おわりに

日本の文化についてお聞きした際、梅宮万紗子さん所有の可愛らしい茶器のセットを見せてくれました。オーダーメイドで作ったポーチに茶器セットを入れて大切に持ち歩いているそうです。

そして、なんと! インタビュー中にお茶を淹れてくれたんです。


煎茶の茶葉と抹茶のブレンド茶で、ひと口ふくむと、爽やかな香りと旨味にほどよい甘味が一気に広がりました。
出会いにより幸せが生まれた瞬間です。

人との出会い、モノや事柄の出会いなど、さまざまな出会いがあると思います。ジャズの音色が、心にあかりを灯す物語映画『リ、ライト』との出会いをお楽しみください。



映画『リ、ライト』

出演:梅宮万紗子、大森博史 他
監督・脚本・編集:一ノ瀬晶 / 配給:トリプルアップ/クロスメディア

(c)/ 2 0 2 2 u n i t . T O T L O T

[公式サイト]totlot.jp

9月17日(土)から川越スカラ座、23日(祝)から池袋シネマ・ロサにて公開

 

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ひで

ひで

興味から参加した川中島合戦戦国絵巻。
鎧をまとい、手には槍に模した棒、腰には模造刀を持ち、いざ、敵軍に向かって出陣!かなりのハイテンション!
イベントの仕事でご一緒した忍者の末裔。ガチの忍者の動きを真似てみるが、鍛錬されている動きについていけず、改めて、本物のすごさに気付かされる!
初めて、着物を着ても普段の動きと違い所作の大切さに気づく!
あれ?難しそうって思っていた芸能も少しわかっちゃうと面白いぞ!のめり込んでいくのがわかる!

日本の文化というと様々ではあるが、気になったものやその時出会ったものに「まずは、やってみよう!」で、学び、体験し、きっかけ作りとなるよう伝えていきたい。

知らないことを知るって楽しいことですね^^

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