【小越勇輝】温泉宿に集った8人。札束は一体どこへ? 映画『札束と温泉』別府散策は地獄めぐりを。和菓子が好きです[インタビュー]
確かに情けない!? 笑
──本作への出演はどのような経緯で決まりましたか
川上監督とのつながりは、川上さん原作の「人狼シリーズ」で、監督・脚本をされた作品に主演で出た時からなんです。その時、また作る時はぜひ使ってくださいね。という話をしていたんです。別でお話しする機会があった時に、今度、また監督として作品撮るんだと言う話を聞いて、声をかけていただきました。
──脚本を読んでみていかがでしたか
川上さんワールドだなって感じました。それぞれの役のかわいらしいポイントや推したくなるような要素がたくさん詰まっていてすごく素敵な作品だなと思いワクワクしましたね。
お話しいただいた時、「情けない役だけれどいい?」って言われていて、「問題ないです。やります!」って言っていたんです。台本を読んでみたら、確かに情けないって感じが出ていましたね。笑
冷静にお芝居をみている
──疑似ワンカットでの作品ですが、難しかった部分はありますか
擬似ワンカットとはいえ長いシーンもワンカットで撮るので、ちゃんとお芝居が出来ないと話がなりたたなかったり、アラが見えたりすると思うんです。そういった部分では気をつかいましたね。
あと、シーンの中でどんな流れを作ってどう演じていくか、気持ちの盛り上がりをどこに持っていくのかを考えながらお芝居をする部分では難しさはありましたね。
──考えながらお芝居をするとはどのような感じですか
例えば、部屋で生徒と話をするシーンで、部屋の広さがは決まっているので、その中で、自分たちがカメラに合わせてどう動くのか、動きに合わせてカメラが動くのか、カメラマンさんの最初の位置やその後の動き方など考えながらお芝居をする感じですかね。
動かないという選択肢もあるけれど、動きがないと面白味も半減すると思ったので動きを考えながらお芝居をしていました。どこか冷静にお芝居をみている部分がありましたね。
──舞台や他の作品での経験が生かされているんですかね
そうですね。考えてやっていることが良いか悪いかはちょっとわからないですけれど、さまざまな経験をさせていただけたからこそ、“こんな時はこうだよな” というアイデアが出てきていたのかなと思います。
別府で巡りました
──温泉旅館での撮影でしたが、雰囲気はいかがでしたか
歴史のある建物で美しく、趣もあってすごく素敵な場所でした。
お仕事とかで各地にいかせてもらいますけれど、宿泊はホテルがほとんどで、旅館にいくことはなかったので新鮮でしたね。
ただ、廊下とかすごく広いわけじゃないので、ワンカットで撮るにしても人のすれ違いとか人数が多い時とか大変そうでした。
撮影期間中は、撮影場所の温泉旅館に泊まっていました。
──撮影地は別府ですが、散策されましたか
地獄めぐりに行きましたね。
別府温泉で自然に湧き出している源泉を見学できるスポットが何ヶ所かあって、撮影の空き時間にすべて巡ってきました。あと、砂風呂も体験しました。
食べることが好きなので、色々と調べて食べに行ったり買いに行ったりもしましたね。大分の県民的醤油とも言われている“カトレア醤油”を買ってきました。カツオの旨味が効いているだし入り醤油で美味しいんですよ。
和菓子にものづくりも好き
──日本の文化について伺います。普段接している、興味をもたれている日本の文化はありますか
和菓子が好きです!
和菓子って季節感があるじゃないですか。季節の移ろいに合わせた彩りや形で、食べても美味しいし、見ていても楽しい。すごく素敵な菓子だなって思います。
同じ種類の和菓子でもお店によって違うんですよね。あんこの風味や食感とか生地の感じとか。ついつい和菓子巡りしちゃいますね。あと、和菓子をのせるお皿も探し歩いちゃいますし、日本酒も好きなので、飲み比べをしちゃいます。個人的な好みは辛口ですね。
──挑戦してみたい日本の文化はありますか
小学校の時、選択授業みたいな感じでクラブ活動があって、陶芸を選んだことがあるんです。図工の先生がすごく楽しい先生と言うのもあったんですけれど、元々ものづくりが好きで陶芸は楽しかったですね。
以前、器を作ってファンの方へプレゼントする企画があったんですが、自分用は作らなかったので、自分用の好きな器を作りたいと思います。
メッセージ
──本日はありがとうございました。最後にこの映画をどのような方に見ていただきたいですか。メッセージをお願いします。
この作品を知った方、皆さんに見ていただきたいですね。
クライマックスに向けても盛り上がっていきますし、女性キャストのフレッシュさや持っているパワーが作品と相まってとても楽しめる作品です。
難しく考えず気軽に劇場へ足をお運びください。そして、楽しんでください。
僕の殴られっぷりも笑ってください。笑
おわりに
女性キャストの皆さんについてもお聞きしたところ「僕自身、絶対初心を忘れずにお芝居をやっていきたいと思っているんですけれど、どこか純粋さの良さを忘れがちなんです。女性キャストの皆さんは、現場で行っていることに全力で挑戦するという気持ちがすごく出ていて、改めて、純粋さの良さを考えさせられましたね。」と、芝居中も考え、共演者からも感じとり演技を深めているんだなぁと感じました。
そんな小越勇輝さん演じる担任教師。情けない感が気になるところですね。
入り組んだ物語に温泉旅館で撮影した擬似ワンカット。クライム・コメディ 映画『札束と温泉』ご覧ください。
スタイリスト:小田優士(クリエイティブ・ギルド)
ヘアメイク:小竹珠代
映画『札束と温泉』
沢口愛華 小浜桃奈 糸瀬七葉 大熊杏優 佐藤京 星れいら / 小越勇輝
監督・脚本:川上亮 プロデューサー:岩淵規 主題歌:群青の世界「ハイライト・トワイライト」
撮影:今井哲郎 照明:中嶋裕人 録音:小畑智寛 スタイリスト:小磯和代 メイク:和田弥生
音楽:沢田ヒロユキ 制作担当:田山雅也 助監督:湯本信一 編集:佐野公子
製作・企画:コザイク 制作プロダクション:メディアンド 配給:渋谷プロダクション
[本作HP] http://satsutabato-onsen.com/
[本作ツイッター] @2023satsutaba
2023年6月30日(金) シネマート新宿他 全国公開
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