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【翁プロジェクト】「翁」展覧会と公演で発信!団設立70周年記念『翁 ―大名細川家の能の世界―』後期展示開催[永青文庫]

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細川家と永青文庫について

永青文庫は、肥後熊本54万石を治めた細川家に伝わる美術工芸品や歴史資料、また設立者である16代細川護立(1883~1970)の蒐集品を保存・研究するため昭和25年(1950)に設立され、今年、財団設立70周年を迎えます。

細川家700年の長きにわたる歴史資料や伝来品、さらに護立が蒐集した所蔵品は、国宝8件、重要文化財34件を含んで9万4000点にものぼります。その種類は細川家代々の武器・武具、染織品、書画、陶器、漆器、彫刻などの美術工芸品や古文書類、近代日本画など多岐にわたっています。


細川家伝来品から、珠玉の能面・能装束を紹介!

細川家の藩主が愛用した能面や能装束は、代々大切に保管されてきました。約900点以上にものぼる大名大名家の能楽コレクションは、類例の少ない貴重な資料です。


1章 翁とは

おきな」は、天下泰平・国土安穏・延命長寿・五穀豊穣を祈念して舞う、神聖で特別な演目です。細川家においてもたびたび演じられ、永青文庫には「翁」に関わる細川家伝来の翁面や装束が揃って残されています。


重要美術品「翁(白色尉)」「日光作/満昆(花押)」

[おきな(はくしきじょう)]


重要美術品「翁(白色尉)」「日光作/満昆(花押)」金泥極 室町時代(15世紀)、 永青文庫蔵、前期展示


「三番叟(黒色尉)」

[さんばそう(こくしきじょう)]


「三番叟(黒色尉)」室町時代(16世紀)、永青文庫蔵(熊本県立美術館寄託)、後期展示


「縹地蜀江模様袷狩衣」

[はなだじしょっこうもようあわせかりぎぬ]


「縹地蜀江模様袷狩衣」江戸時代(18世紀後半~19世紀前半)、永青文庫蔵、通期展示


2章 細川家の能装束

永青文庫には、細川家伝来の装束が500 点近 く保管され、江戸時代から近代にかけて高度な染織技術により作られた豪華絢爛な作品が多く見られます。細川家の膨大な装束類の中から、選りすぐりの作品をご覧ください。


「金地蝶撫子模様唐織」

[きんじちょうなでしこもようからおり]


「金地蝶撫子模様唐織」江戸時代(19世紀前半)、永青文庫蔵、前期展示


「薄黄紅縹白段桐藤杜若模様縫箔」

[うすきべにはなだしろだんきりふじかきつばたもようぬいはく]


「薄黄紅縹白段桐藤杜若模様縫箔」江戸時代(18世紀)、永青文庫蔵、前期展示


3章 細川家の能面

永青文庫には、細川家伝来の能狂言面が163面確認され、演能に必要なほとんどの種類を網羅しています。 大名家伝来の能狂言面は多くが散逸してしまっていますが、永青文庫では極めて貴重な質と量を保っています。


「小面」「天下一近江」焼印

[こおもて]


「小面」「天下一近江」焼印 江戸時代(17~18世紀)、永青文庫蔵、前期展示


重要美術品「般若」

[はんにゃ]


重要美術品「般若」 伝 般若坊作 室町時代(16世紀)、永青文庫蔵、後期展示


4 章 細川家と能

初代 細川藤孝ふじたか幽斎ゆうさい、1534~1610)から現在に至るまで、細川家は能楽に深く関わりました。藤孝とその息子・忠興ただおき三斎さんさい、1563~1645)の出演記録など貴重な史料も展示します。


「丹後細川能番組(古来番附)」

[たんごほそかわのうばんぐみ(こらいばんづけ)]


「丹後細川能番組(古来番附)」桃山時代(16世紀)成立、享保7年(1722)書写・永青文庫蔵(熊本大学附属図書館寄託)、通期展示


「牡丹蒔絵太鼓胴」

[ぼたんまきえたいこどう]


「牡丹蒔絵太鼓胴」江戸時代(19世紀)、永青文庫蔵、通期展示


金沢能楽美術館に巡回!

本展は、2020 年12 月12 日(土)~2021 年1 月31 日(日)に金沢能楽美術館(石川県金沢市)へ巡回し ます。

金沢能楽美術館は金沢の無形文化財「加賀宝生」に伝わる貴重な能面や能装束を収蔵展示しており、かつて金澤能楽堂のあったゆかりの地「広坂」に位置しています。


『 翁プロジェクト 』とは

およそ650年にわたって今日まで受け継がれてきた能。

古来、能の正式な上演の場合、最初に必ず演じられていたのが「翁(おきな)」です。「翁」は能楽の源流とされるきわめて儀式的な演目で、世界の未来の平和と安泰を言祝ぐ舞です。「翁」の成立やその意味は謎に包まれています。

異なった宗教を包含し、自然と共生する姿として立ち現れる翁は、日本のみならず、人類社会全体に示唆を与えてくれる存在ではないでしょうか。

翁プロジェクトとは、展覧会と公演の両輪によって、いま一度「翁」を見つめ直し、世界に発信するプロジェクトです。



令和2年度夏季展 財団設立70周年記念「翁 ―大名細川家の能の世界―」

2020年7月23日(木・祝)〜8月30日(日)
※会期中、一部展示替えがあります。

前期:7月23日(木・祝)〜8月10日 (月・祝)
後期:8月12日(水)〜8月30日(日)

[会場]
永青文庫  (東京都文京区目白台1-1-1)

[開館時間]
10:00〜16:30(入館は16:00まで)

[休館日]
月曜日(但し8/10は開館し、8/11は休館)

[入館料]
一般1000円、シニア(70歳以上)800円、大学・高校生500円
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及びその介助者(1名)は無料。

[主催]翁プロジェクト実行委員会、文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会
[特別協力]熊本県立美術館

※マスク着用の上、ご来館ください。当館の新型コロナウイルス感染拡大予防については、ホームページをご覧ください。

http://www.eiseibunko.com/


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