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【浴衣】初心者向け! 歴史や素材。気軽に着用できる男性用浴衣のポイントを紹介

 2022/06/30 伝統 芸道
 
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浴衣の歴史

浴衣の起源は、平安時代に貴族が蒸し風呂に入る際に着ていた「湯帷子(ゆかたびら)」だと言われています。当時の入浴は、今のようにお湯に浸かる方法ではなく、蒸し風呂が一般的でした。そのため、汗を吸い取り、蒸気で火傷をしないように、素肌の上に湯帷子を羽織っていました。
その後、江戸時代に入浴の文化が庶民にも広がると、風通しが良いことから、浴衣が入浴後に着るものとして普及します。さらには、就寝時の寝間着、盆踊りや花見の際の外出着にも浴衣が利用されるようになりました。


浴衣の素材

浴衣は7月8月を中心に、6月から9月くらいまでの夏の時期に着られることが多く、その生地には、吸水性が高く風通しも良い、木綿や麻などが使われます。以下にそれぞれの素材の特徴を記載しているので、浴衣選びの参考にしてみてください。

木綿

浴衣の代表的な素材で、織りや染めの種類も豊富です。柔らかな肌触りで着心地が良く、家庭でも洗える丈夫な生地なので、初心者の方でも気軽に購入できます。


生地にハリ感があり、通気性が良く乾きやすいという特徴があります。一方で、他の素材よりシワになりやすいため注意も必要です。


綿麻

木綿と麻を織り交ぜた生地で、木綿が多く入っていると柔らかい肌ざわり、麻が多いとハリ感の強い浴衣となります。


他にもポリエステルやレーヨンなどの化学繊維も浴衣の素材として利用されています。実際に購入する際は、お店などで肌触りを確認してみることをお勧めします。


浴衣の着用方法


帯の結び方を覚えよう

男性用の浴衣は比較的簡単に着付けができ、帯の締め方さえマスタ―できれば、十分に楽しむことができます。

帯には大きく分けて柔らかい生地の兵児帯(へこおび)と硬い生地の角帯(かくおび)が存在します。今回は簡単に覚えられる兵児帯と角帯の結び方を紹介していくので、ぜひ覚えてみてください。


兵児帯の結び方

[1]体の前で帯の片方を50センチ程余らせて右手に持つ。

[2]帯のもう片方を左手で持ち、体に2回から3回巻き付ける。

[3]体の正面でちょうちょ結びにする。

[4]余った帯の端を胴に巻いた帯の下から通して、結び目の上に重なるように垂らす。

[5]お腹を引っ込め、襟を崩さないように時計回りに結び目を後ろへまわして完成。


角帯の結び方(片ばさみ)

[1]体の前で帯の片方を半分に折り30センチ程余らせて右手に持つ。

[2]帯のもう片方を左手で持ち、体に2回から3回巻き付ける。

[3]余った帯の端を内側に折り返し、長さを調節する。

[4]左手の帯の上から右手の帯を巻き付け、しっかり結ぶ。

[5]上に出た部分を胴体に締めた帯の間に挟み込み、しっかり締める。

[6]お腹を引っ込め、襟を崩さないように時計回りに結び目を後ろへまわして完成。


立ち居振る舞いのポイント

前述したように浴衣は、もともと入浴用の肌着だったため、結婚式や格式の高い場所に着ていくのはマナー違反です。

袴をした着物であれば正装として認められますが、涼しいからという理由で、浴衣をフォーマルな場所に着ていくことはできません。以下に浴衣を着るときのワンポイントアドバイスを記載しておくので、参考にしてみてください。


ポイント1

浴衣のサイズは体型によっても異なりますが、大まかに身長より25〜30センチ短い寸法が目安となります。丈については好みもありますが、くるぶしより少し上くらいに合わせておくと、オシャレな印象を与えます。


ポイント2

帯はへその下でお腹を支えるようにして結ぶのがポイントです。この位置で帯を締めると腰が安定し自然と背筋が伸びるので、スッキリとした印象を与えることができます。


ポイント3

浴衣は胸元を開きすぎると、だらしない印象を与えてしまいます。同じように裾の広がりもよくない印象を与えてしまうので、しっかり帯を締め、緩まないようにする必要があります。


おわりに

男性用の浴衣は、着物と比べて柄の種類も多く、カジュアルな気分で着用できるという利点があります。

縞や格子など一般的な柄に加え、隈取や蝙蝠などの変わった柄もあり、安価にオシャレを楽しむことができます。日本の夏を満喫するためにも、男性でもぜひ浴衣を着てみてください。


 

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ライター紹介 ライター一覧

島塚 啓

島塚 啓

昔から歴史や文学などの日本文化が好きで、大学では学芸員免許を取得しました。
今でも茶道や美術鑑賞など五感を満たしてくれる体験を求めて、日々情報収集に余念がありません。頭のなかをいっぱいにした後は思いっきって一歩踏み出してみましょう!感動的な出会いはいつも僕たちを待ち構えているはずです……。

一生のうちで好きなことに費やせる時間は、ほんのわずかしかありません。そんな貴重な時間を大切に過ごすために、みなさまが日本文化に触れる一助になれるような記事が書ければいいと思っています。

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