【神社仏閣】初詣は神社とお寺どちらに参拝しますか?
この記事の目次
初詣の意味とはじまり
お正月は、五穀(米、麦、粟、稗または黍、豆)を司る稲作の歳神様を家に迎え、旧年の感謝と今年の無事と繁栄を祈願し、初詣は、新年を迎えて初めて神社やお寺の氏神様に昨年の感謝と今年の無事と繁栄を祈願する行事です。
元々、年籠りと言い、家長が大晦日から元日の朝にかけて氏神の社にこもり祈願する習慣でしたが、大晦日の夜の「除夜詣」と元日の朝の「元日詣」との2つに分かれ、元日詣が現在の初詣になったとされています。また、元日詣は、自分の住んでいる地域の氏神様が祀られている社に参拝したり、縁起の良い恵方の方角にある社寺に参拝していました。
なぜ神社とお寺どちらに参拝しても良いのか?
先に述べた通り、初詣は、信仰上の理由がない限り、「神社」「お寺」どちらに参拝されても問題はありません。さらに、複数の神社やお寺をまわるのも問題なく、複数まわる方が、多くの徳を得られるという話もあります。
では、なぜ、どちらに参拝されても問題ないのでしょうか。
歴史をさかのぼってみます。
奈良時代に、日本固有の神の信仰(神社)と外来の仏教信仰(お寺)を融合・調和させ、同一視する「神仏習合」という思想があり人々へ伝わり続いていました。神社の敷地に神宮寺を建てたり神前読経が行われたりしていました。明治時代に入り「神仏分離」という、神の信仰(神社)と仏教信仰(お寺)を明確に分けようとする政策が行われています。「神社」「お寺」どちらに参拝しても良いのは、神仏習合思想の習慣が残っているからと言われています。
神社とお寺の違いは?
神信仰の「神社」と仏信仰の「お寺」ではどのように違うのでしょうか。簡単ですが違いを見てみましょう。
定義
【神社】神様が住む場所
【お寺】僧侶が住み教義を学ぶ場所
信仰対象
【神社】八百万の神様(山・森・石・神木など)
【お寺】仏陀、仏様(大日如来、薬師如来、釈迦如来、地蔵菩薩、不動明王など)
聖職者
【神社】神職(神主)、巫女
【お寺】僧侶、尼さん、住職
施設
【神社】鳥居・参道・社殿
【お寺】山門・仏殿
参拝方法
【神社】二拝二拍手一拝
【お寺】合掌
神社とお寺の参拝作法
【神社】二拝二拍手一拝
1▶︎ 神社の入り口にある鳥居をくぐる際に、一礼して参道を進みます。
2▶︎ 手水舎にて、手・口を清めます。
3▶︎ 神前に向かい軽く一礼し、鈴を2、3回鳴らし賽銭をいれます。
4▶︎ 二拝/神前に向かい深く二礼します。
5▶︎ 二拍手/手のひらを合わせて柏手を2回打ちます。
6▶︎ 手を合わせて、祈願します。
7▶︎ 一拝/神前に向かい深く一礼します。
8▶︎ 境内から帰る際、鳥居の外で一礼します。
【お寺】合掌
1▶︎ 寺院入り口山門で、合掌一礼します。
2▶︎ 手水舎にて、手・口を清めます。
3▶︎ ロウソクや線香が用意されている場合は献灯・献香を行います。
4▶︎ 本堂に向かい軽く一礼し、賽銭をいれます。
5▶︎ 鰐口(鳴らし物)があれば鳴らします。
6▶︎ 合掌して祈願します。
7▶︎ 軽く一礼します。
8▶︎ 山門から出る際、合掌一礼します。
【手水舎】清め方
1▶︎ 右手で柄杓を持って水を汲み、左手にかけます。
2▶︎ 柄杓を左手に持ち替え、右手にかけます。
3▶︎ 柄杓を右手に持ち替え、左の手のひらに水を溜め、その水で口をすすぎます。
4▶︎ もう一度、左手に水をかけます。
5▶︎ 両手で柄杓を立てて柄杓の柄に水を流します。
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まとめ
いかがでしたか?
神社かお寺。
以前にあった思想の名残のひとつで、信仰上の理由がなければどちらに参拝してもいいんですね。
複数の社寺に参拝すると多くの徳が得られるというのスポット巡りが出来て楽しみです。
参道に出ている屋台を楽しみに行ってみるのもいいかもしれません。
ただ、初詣は「旧年の感謝と今年の無事と繁栄を祈願する行事」ですので、
敬意を忘れずに参拝してください。