【百段階段】大正ロマンとは? 大正ロマン風の着物コーデポイントをお届け!「大正ロマン×百段階段」に行ってきました
この記事の目次
大正ロマンとは
この時代は、西洋の文化が日本で大流行した時代。
個人の解放や新しい時代への期待なども相まって、日本古来の文化に西洋をミックスした服装や習慣が、一般市民の間にまで浸透しました。そんな、大正時代の雰囲気を伝える事象などを総称して、大正ロマン(大正浪漫)と呼びます。
例えば、着物にドレスに使うヘッドドレスを振袖に、袖にはレース。袴姿にはブーツをあわせ、男性は白シャツを着物の下に着て、頭にはカンカン帽をかぶる。やみくもに西洋のものがよいということではなく、どちらのいいところも取り入れる、そんな和洋折衷を楽しむ文化が大正ロマンです。
明治末あたりにまで文学や美術界で流行していたロマン主義と融合して、こう呼ばれるようになったといわれています。
大正ロマンを堪能
百段階段には、様々な芸術家たちの絵や螺鈿細工で飾られた、豪華絢爛な7つの部屋があります。
窓の桟や天井の絵など、ロケーションだけでもため息ものですが、そんな各部屋にテーマごとに展示がされているのですから、どの部屋もずっといたくなってしまう完成度でした。
大正ロマンルーム〜旅のはじまり〜
[十畝の間]
ひとつ目のこの部屋では、松竹衣装とのコラボで、邸宅のお嬢様風の着物のコーディネートや、モダンガールの旅立ちの様子などを立体的に展示。ソファに座ってモダンガールと写真をとれば、気分は大正時代のお嬢様気分満喫です。
百貨店ワルツ
[漁樵の間]
人気イラストレーター・マツオヒロミさんのヒット作「百貨店ワルツ」とコラボした部屋。美麗なイラストだけでため息ものですが、ところどころに飾られた時代を感じるアクセサリーや雑貨など、実在の物と絵の世界観が溶け込んだ空間は、絵の世界をより立体的に感じることができます。
大正浪漫喫茶室
[草丘の間]
今回のスペシャルとして設定された喫茶店。美麗な部屋で、まるでそのころの喫茶室でお茶をするような気分が味わえます。
竹久夢二
[静水の間][星光の間]
廊下でつながる2つの部屋では、竹久夢二の美人画や、「婦人グラフ」の表紙など直筆原画を実際に目にすることができます。
楽譜に添えたイラストなど、珍しいものも。
明治・大正・昭和のガラス
[清方の間]
ここでは廣田硝子、旭屋硝子などの、日本の老舗ガラスメーカーの作品が展示されています。透明なガラスのアクセサリーは、身に着けるのが怖くなりそうなほど繊細できらきらと輝いていました。
面白かったのは、HARIOのビーカーやフラスコなどの理化学実験用の容器の数々。思った以上に繊細な道具類は、あの時代にはとても高価なものだったに違いありません。
旧目黒雅叙園レトロアーカイブ
[頂上の間]
百段階段はいつも着物姿の方も多いのですが、そんな人たちが大喜び間違いなしなのがこの頂上の間。展示のメインはホテルの前身である「目黒雅叙園」当時の観光パンフレットや昭和初期の絵葉書なのですが、なんと実際に座れるクラッシックな椅子とテーブルが置かれているコーナーが併設され、大正ロマンな写真が簡単に撮れてしまうのです。
なんと、小道具の「クリームソーダ」や「レトロデザインの電話」などまで準備されている凝りようです。
今までのイベントではあまり見なかった展示方法なので、自慢のおしゃれコーデを素敵な背景込みで撮りたい人はねらい目でしょう。
大正ロマン風の着物コーデ
こんなイベントに行くなら、自分も大正ロマン風に着物で行きたいと思う方も多いかもしれません。そんな方に向けて、最後に大正ロマン風コーデにするポイントをお教えします。
一番のポイントは、洋装ミックスを意識することです。
例えば、襦袢の代わりにレース縦襟のブラウスなどを合わせます。足元もブーツなどを合わせると簡単に雰囲気がでます。加えて、組み合せる小物を洋風にすれば、さらにそれっぽさは出ます。例えば、ドレスアップ用のビーズのバッグ、レースの手袋などお嬢様風のアイテムなど上手に使ってみましょう。カメオのブローチなどクラッシックなアクセサリーを帯留に使う、などもいいですね。
さらにヘアアレンジもそれっぽくしたいですね。簡単なのはフィンガーウェーブ(うねうねしたウェーブ)&耳隠しのスタイル。コテでちょっと大げさにウェーブをつけてみるとそれらしくなります。ロングの人ならゆったりアップに。コサージュなどをヘアアレンジに使うのもいいですね。ちょっとアンティークな雰囲気の帽子やレースのついたヘッドドレスなども素敵です。
男性ならば、襟なしの白シャツを着物の下に着て、可能なら袴で決めると簡単です。あとこの時代に流行った丸眼鏡とマント、帽子などの小物を活用しましょう。帽子はカンカン帽や学生帽など、ちょっとレトロな雰囲気を感じるものがいいでしょう。
ぜひ、素敵な大正ロマンコーデを決めて、世界観を楽しんでくださいね。
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