【江戸唐木箸】アコメヤで出会う、江戸の手仕事! 川上商店のものづくり[メディア向けAKOMEYA TOKYO 大人の社会科見学]
この記事の目次
江戸唐木箸について
江戸唐木箸は、かつて木材の集積地として栄えた東京で育まれた箸文化を今に伝える存在です。
使用されるのは、黒檀・紫檀・鉄木といった緻密で硬質な木材で、いずれも耐久性に優れ、使い込むほどに手になじみ、表情が深まっていきます。
塗装や装飾に頼らず、木そのものの質感と削りの美しさで勝負する。それが江戸唐木箸の大きな特徴です。
「使いやすい箸」とは何か
日本料理は、基本的に箸だけで食事が完結する文化です。刺身、焼き魚、煮物など、料理人は「箸で食べやすいこと」を前提に料理を仕立てています。だからこそ、箸には、道具以上の機能性が求められます。
江戸唐木箸は、持ち手の形、太さのバランス、箸先の細さと角度といった要素を細かく調整し、つまむ・ほぐす・運ぶという動作を自然に行える設計になっています。
「滑らない箸」という工夫
滑らない箸のひみつは、すべらない持ち手、にぎりやすい八角形、つまめる箸先の3点にあります。
持ち手にはすべり止め加工を施しており箸先までチカラが伝わりやすいです。また、八角形にする事で指と八角の面がフィットして安定感抜群です。箸先は、四角形になっておりつまみづらい食材がしっかりとつまめます。
AKOMEYA TOKYO販売 江戸唐木箸
AKOMEYA TOKYO 江戸唐木箸 オリジナル八角糸巻 大・中
八角形の持ち手で、握り部分にボーダーの滑り止め付きの箸。喰い先は四角形で、こんにゃくや、豆類なども、滑らずしっかりもてる万能な箸です。


【素材】天然木、漆塗装
【サイズ】大:23.5cm/中:20.5cm
【取扱注意事項】食洗機不可
【価格】1,320円(税込)
江⼾唐⽊箸 五⾓昇⻯ 大・中
※2026年1月発売予定
東京の職人が一本ずつ丁寧に削り上げた五角形の箸。五角の形は指に自然にフィットし、持ちやすく滑りにくい設計です。
細身の箸先は、豆や魚の小骨といった細かな食材もしっかりつまめます。
【素材】天然木
【サイズ】大:23cm/中:21cm
【取扱注意事項】食洗機不可
【価格】2,200円(税込)
川上商店について
明治時代、初代・川上千吉は東京の箸店で職人として修業を積み、独立。創業当初から一貫して木箸づくりに力を注いできました。
戦後、安価で大量生産できるプラスチック箸が主流となった時代にも、方針を変えることなく、より使いやすい木箸を追求。その姿勢と技術は代々受け継がれ、現在の川上商店へとつながっています。
おわりに
「“箸には使い手の魂が宿る”と考えられており、お箸は毎日使う道具だからこそ、使い終えたときは一箇所折ってから手放すのが良いでしょう。」と教えていただきました。
道具を大切に思う心が今も静かに息づいていることを感じました。
一膳の箸に込められた、歴史と技術、そして文化。
メデイア向けイベント「AKOMEYA TOKYO 大人の社会科見学」は、日々の食卓を見つめ直すきっかけを与えてくれるひと時となりました。
なお、箸づくりの体験では、五角昇竜けずり箸の“昇竜けずり” を行いました。けずりを行った箸は、木曽の漆職人により塗り仕上げをして、後日、届けられるとのこと。届くのが楽しみです!
