【将棋】今年の漢字「動」に「進」駅名は読み筋を外す[将棋プレミアムフェスin名古屋]
将棋プレミアムフェスを終えて
ーー将棋プレミアムフェスを終えての感想をお聞かせください。
佐藤天彦銀河(名人)
今回は、ヒルトン名古屋さまのご会場をお借りしてのイベントという事でしたが、非常に快適な環境でやらせて頂いたなぁという感じがします。
トークショーは、藤井さんと私は別々のトークショーという事で、藤井さんのトークショーの様子を聞いていたんですけれど、受け答えが面白いというか楽しませてもらえました。自分自身のトークショーでも関西所属の斉藤さんとで楽しい時間を過ごす事ができました。
対局の方は、藤井さんとの早指し戦ということで、これが二局目という事でした。今回、非公式戦ではありましたが、公式戦のような気持ちで望む中で、良い戦いをお見せできればと思っていました。
私は負けてはしまいましたけれども、ご来場されたファンの皆さんテレビを通してご覧いただいた皆様に楽しんでいただけていれば嬉しく思います。
藤井聡太七段
トークショーは経験の無い事で、最初は緊張したんですけれどリラックスして出来ました。公開対局は、終始積極的にでき、自分の中でも収穫かなと思えますし、得難い経験が出来たかなと思います。
藤井七段のタイトル戦について
ーータイトルホルダーからみる藤井七段のタイトル戦登場への時期や力についてお聞かせください。
佐藤天彦銀河(名人)
現在、8大タイトルを多くの人数で分け合う事になっています。そんな中でタイトルを伺える実力を持たれた方は非常に多い状況なのかなと感じていますが、藤井さんは、タイトルに手が届く勢いの活躍をされているのかなと思います。
藤井さんの場合は、ファンの方から高い期待を抱かれているのかなと思います。最年少タイトル獲得への注目が集まると思いますし、個人的には、記録を破ってもおかしくないと思っています。
ーー藤井七段のタイトルへの思いはいかがでしょうか。
藤井聡太七段
プロ棋士の壁、自分の課題、まだまだ足りない所がありました。自分の弱さを克服した所で、タイトルというものが見えてくるのではないかなあと感じています。足りない部分を克服して、タイトルに近づけて行きたい。
将棋めしについて
ーートークショーで将棋めしについて取り上げられる気持ちはいかがですか
佐藤天彦銀河(名人)
棋士としては、対局中、対局の休憩でご飯を食べるという事は、自然な事だと思っていましたので、将棋めしということでその部分だけ取り上げられ、非常に盛り上がっているという現象は、棋士としては予想がつきづらいものでした。
将棋めしの盛り上がりは、これまで将棋界の魅力ですよとアピールしていた部分とは別の部分で、ファンの方々に発見して頂いた部分なのかなぁと思っています。
ーー藤井七段はきのこが苦手という事ですが、いつぐらいからですか
藤井聡太七段
そうですね。早い段階からで、苦手というか食べた事が無いという感じです。いつかは克服するよう挑戦していきたいです。
将棋ファン層が広がっている
ーー藤井七段の将棋を見て、将棋をはじめたり、改めて、将棋をはじめたりという年配の方が増えたり、これまで全く将棋に縁のなかった大人の女性までもが将棋をはじめる現象が起きています。
この事についてどのように思われますか?
藤井聡太七段
自分の事がきっかけのひとつとして思ってくださる事は嬉しく思います。新しく将棋をはじめるのは、将棋のゲームの可能性、広くて奥が深いという魅力なのかなと思います。
今年の漢字
ーー2018年を漢字一字で表すと
佐藤天彦銀河(名人)
「 動 」
最近の将棋界は藤井さんの登場もあって非常に動きが激しい事になっているのかなと思っています。
伝統文化として愛して頂いてきた将棋というゲームだと思っていたんですけれど、最近は、今までに無いファン層やファンの方々が増えているなぁと感じます。
今までの将棋ファンというのは「将棋ファン = 将棋のルールがわかって指せる人」というイメージと実態があったんですけれど、最近は、インターネット配信によって棋士のキャラクターや個性というのが非常に分かりやすく伝えられるようになって、「将棋のルールを分かっているぐらい」や「将棋のルールが分からなくても棋士の個性や考え方が魅力」という新たなファンの方々も増えています。
いい意味での動く流れになっているのかなと思います。
藤井聡太七段
「 進 」
2度の棋戦優勝という結果を残せて、進歩、前進できたのかなと思います。
鉄道好きの藤井七段へ、先日発表された山手線の新駅「高輪ゲートウェイ」についても質問され、「芝浦」なのかなと予想していたんですけど、読み筋を外してしまい、もう少し深く読まなければいけないなと」笑いになる一幕もありました。
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