【野地耕一郎】渡辺省亭が到達した、写実を超えた真骨頂とは? 「渡辺省亭−欧米を魅了した花鳥画−」インタビュー
知られざる明治の名匠、日本画家「渡辺省亭」。
繊細で洒脱な花鳥画は、パリ万博への出品やロンドンでの個展などにより海外で高い評価を得ました。一方、国内では、迎賓館赤坂離宮の七宝額原画を描くなどその実力は認められながらも、明治30年代以降は次第に中央画壇から離れて市井の画家であることを貫いたため、展覧会で紹介される機会が少なくなっています。
そんな省亭に古くから着目し、その画業や人物像の研究を続けてきた識者の一人である泉屋博古館東京・館長を務められる野地耕一郎先生に、展示会場をご覧いただき、その感想や省亭作品の魅力や展覧会の楽しみ方を語っていただきました。
※『渡辺省亭-欧米を魅了した花鳥画-』は、2021年3月27日(土)より5月23日(日)まで、東京藝術大学大学美術館にて開催予定ですが、緊急事態宣言に伴い、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため4月25日(日)より臨時休館し、開催を一時休止しております。その後の予定につきましては、公式サイトをご確認ください。
出典:泉屋博古館東京・野地耕一郎先生・広報事務局 インタビュー
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