【江戸】都市江戸の活発で明るい一面に迫る!特別展「大江戸の華ー武家の儀礼と商家の祭ー」開催[江戸東京博物館]
見どころ
その一
実用性よりも審美性が重視されるようになった鎧や武器の数々をダイナミックに展示!!
そのニ
お稲荷様のお社や四神旗、獅子頭など大商人による貴重な祭道具が集結。江戸時代の祭を臨場感溢れるリアルさで再現!!
その三
雛人形や小袖など豪華絢爛な道具。時代を支えた武家の女性達の姿に迫る!!
1章
式正ー武器と儀礼ー
天下泰平の江戸時代。その時の武家の姿とは?
1603(慶長8)年、征夷大将軍となった徳川家康が江戸に幕府を開いて以来、江戸は全国政治の拠点にふさわしい、天下の惣城下町として急速に整備されました。将軍の居所であり政庁でもあった江戸城の周囲には、将軍の直参である旗本・御家人、全国から参勤する大名やその家臣らが集住します。
戦乱が収束して「泰平の世」となると、「弓馬の道」といわれた武芸よりも、主君への忠義や父祖への孝とともに、家の序列やその秩序を維持するための儀礼が武家に求められるようになりました。それにともない、彼らの身分を象徴する表道具である具足や刀剣も、戦場とは異なるさまざまな儀礼の場で用いられ、独自の役割を果たしていくようになったのです。
第1章では、人生の節目で用いた表道具や調度などから「泰平の世」の武家の姿に迫ります。
白紺糸威丸胴具足 江戸時代後期 江戸東京博物館/所蔵
国指定重要文化財 萌葱地葵紋付小紋染胴服 元和元年(1615) 江戸東京博物館/所蔵[展示期間:8月11日~9月5日]
白天鵞絨地胴服 16世紀後半~17世紀前半 江戸東京博物館/所蔵[展示期間:9月7日~20日]
白羅紗葵紋付陣羽織 江戸時代末期~明治時代初期 江戸東京博物館/所蔵[展示期間:7月10日~8月9日]
日光東照社参詣図屏風 江戸時代前期 江戸東京博物館/所蔵[展示期間:7月10日~8月9日]
日吉山王社参詣図屏風 江戸時代前期 江戸東京博物館/所蔵[展示期間:8月11日~9月20日]
2章
年中行事ーお稲荷さまと雛祭りー
迫力ある大型の祭道具が続々! 商家の暮らしから紐解く江戸の祭
幕府による都市計画のもと、インフラや支配の仕組みが整えられた江戸の町は、18世紀初頭には推定人口100万人を越える世界でも有数の大都市となりました。全国からさまざまな人・物・情報が集まり、江戸は流通・経済の中心地としても大きな発展を遂げていきます。
江戸の発展は、いくつもの店舗を構え、手広く商業活動を展開した、大店といわれる巨大な商人を生み出しました。その豪壮な暮らしの中で用いられた調度の数々は、大名家のそれとくらべても見劣りしないものです。このような江戸の大店のひとつが、鹿嶋屋東店(かじまやひがしだな)です。
江戸の鹿嶋屋といえば、下り酒問屋の鹿嶋清兵衛家(本店、ほんだな)が有名ですが、同家四代目清兵衛は、深川島田町に分家の東店を出し、清左衛門を名乗りました。鹿嶋清左衛門の東店は江戸時代後期から幕末にかけて経営を拡大し、本店にも劣らぬ、江戸屈指の大店に成長しました。
鹿嶋屋東店では、さまざまな行事が執り行われました。東店の屋敷神である富永稲荷の祭や雛祭りから、大店ひいては町人の暮らしにおける“ハレ”の場面に迫ります。
富永稲荷社殿 19世紀前半 江戸東京博物館/所蔵
四神旗 弘化5年(1848)2月 江戸東京博物館/所蔵
牡丹唐草蒔絵雛道具 文政10年(1827) 江戸東京博物館/所蔵
国指定重要文化財 襷と菊青海波に梅文様振袖 江戸時代中期 丸紅株式会社/所蔵[展示期間:7月10日~8月9日]
3章
憧憬ー彩りの道具と装いー
細かな技巧が光る道具から武家を支えた女性達の知られざる姿に迫る
江戸時代は身分制度が徹底されており、人々は生を受けた家によって将来進むべき道が決められていました。また、生まれもった性別でも背負う役目は異なりました。
軍事力が求められた武士の家では、表の場に女性たちが出ることはほとんどありませんでした。武家社会において女性たちが担っていた大きな役割の一つとして、その核となる家を守り、次の世代へと繋ぐことがありました。彼女たちは婚礼を通して家と家の橋渡し役となり、世継ぎを立派に育て上げることで、家の繁栄をささえました。表舞台に立たない代わりに、男性とは違った手段で江戸の発展を導いたのです。
この章では武家の女性たちにとって大きな役目であった「婚礼」と「子育て」に注目し、江戸の繁栄を影から支えた彼女たちの姿を紐解きます。
梨子地葵紋散松菱梅花唐草文様蒔絵女乗物[元禄11年(1698)] 江戸東京博物館/所蔵[展示期間:7月10日~8月9日]
黒塗梅唐草丸に三階菱紋散蒔絵女乗物 江戸時代末期 江戸東京博物館/所蔵[展示期間:8月11日~9月20日]
綾杉地獅子牡丹蒔絵十種香箱 慶安2年(1649) 江戸東京博物館/所蔵
紫縮緬地御所解模様小袖 江戸時代後期 江戸東京博物館/所蔵[展示期間:8月11日~9月5日]
特別展「大江戸の華ー武家の儀礼と商家の祭ー」
7月10日(土)〜9月20日(月・祝)
[開催時間]
9:30〜17:30 (入館は17:00まで)
[休館日]
毎週月曜日(ただし7月26日、8月2・9・16・30日、9月20日は開館)、および8月10日(火)
[会場]
東京都江戸東京博物館1階 特別展示室
[観覧料(税込)]
特別展専用券:一般/1,400円(1,120円)、大学生・専門学校生/1,120円(890円)、中学生(都外)・高校生・65歳以上/700円(560円)、小学生・中学生(都内)/700円(560円)
特別展・常設展共通券:一般/1,600円(1,280円)、大学生・専門学校生/1,280円(1,020円)、中学生(都外)・高校生・65歳以上/800円(640円)、小学生・中学生(都内)/なし
特別展前売券:一般/1,200円、大学生・専門学校生/920円、中学生(都外)・高校生・65歳以上/500円、小学生・中学生(都内)/500円
※( )内は20名以上の団体料金。
※次の場合は特別展観覧料が無料です。未就学児童。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)。
※小学生と都内在住・在学の中学生は、常設展示室観覧料が無料のため、共通券はありません。
※開館時間の変更やシルバーデーの実施については、江戸東京博物館のホームページをご確認ください。
※前売券は、4月24日(土)から7月9日(金)まで販売。7月10日(土)から会期中は当日料金で販売(販売期間は変更の可能性があります)。
※会場内の過密防止のため、入場制限や事前予約(日時指定)制を実施する可能性があります。最新情報はホームページでご確認ください。
※会期中に展示替えがございます。
※新型コロナウイルス感染症などの状況によって、会期・休館日・開館時間・観覧料・各種割引サービス等を変更する場合がございます。
[チケット販売所]
江戸東京博物館、主要プレイガイド
※特別展・常設展共通券の販売は江戸東京博物館のみ(予定)。
[お問い合せ]
03-3626-9974
https://www.edo-tokyo-museum.or.jp
[主催]公益財団法人東京都歴史文化財団東京都江戸東京博物館、読売新聞社、文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会