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【落語】おもしろおかしい話にほろりとくる話!落語演目あらすじ18選。与太郎も登場

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人情噺

 人情噺[にんじょうばなし]・・・人間の情愛を描いたほろりとくる話

井戸の茶碗

正直者で知られるくず屋の清兵衛せいべえ
いつもと同じようにくずの買取に出かけたところ、歳は18・9くらいの身なりは粗末ながら器量の良い娘に呼び止められ裏路地の長屋へ入ると、そこには娘の父親で千代田卜斎ちよだぼくさいと名乗る浪人がおりました。千代田卜斎は、くずと仏像を買ってもらいたいとお願いされる。本来、清兵衛は、仏像や骨董品を買取らないが、仕方なく買い取る事にする。もし、買い取った仏像が高く売れて儲けが出たら、儲けの半分を千代田卜斎にお渡しするという事で長屋をあとにした。
買い取った仏像をカゴに入れて細川様の屋敷付近にくると高木佐太夫たかぎさだゆうという侍が買い取ってくれた。
高木佐太夫は、買った仏像をきれいに磨いていると、なんと!仏像の中から50両が出てきた。

「仏像は買ったが、50両は買っていない」と、

クズ屋の清兵衛を探し出し、仏像の持ち主であった千代田卜斎に50両を返すよう清兵衛に渡した。清兵衛は、千代田卜斎の所へお金を渡しに行くと、「一度手放したものは自分のものではない」と受け取らない。仕方なく高木佐太夫の元へ戻ると、高木佐太夫も受け取らない。困って大家に相談したところ、高木佐太夫と浪人に20両づつ、清兵衛に10両で分けるのはいかがかと提案。高木佐太夫は承知したが、千代田卜斎はまだ受け取らず、それなら何かお金と引き換えになる品物を差し上げたらどうでしょうと提案し、普段使用している古い茶碗を高木佐太夫に渡す事で決着がついた。

正直者同士のこの話が、細川の殿様の耳に入り、ぜひその茶碗を見てみたいという事で、茶碗を差し出して見た所、再びのなんと!井戸の茶碗という名器であることがわかった。殿様は高木佐太夫から300両にて買い上げた。
再び、高木佐太夫は清兵衛を呼び、300両のうち150両を高木佐太夫は受け取り、150両を千代田卜斎に届けさせた。やはり、受け取らない。それなら、また、150両の代わりになるものを差し上げるのはいかがですか。

千代田卜斎は考えて、高木佐太夫が独り身であるならば、娘を嫁に差し上げたいと言う。話を聞いた高木佐太夫は、千代田卜斎の娘であれば間違いないと承諾する。

それを聞いた清兵衛は、高木佐太夫に
「今は汚い身なりをしている娘ですが、あれで磨いてごらんなさい。たいした美人になりますよ。」

すると高木佐太夫は

「いや、磨くのはよそう。また小判が出るといけない」


芝浜

目利きで腕もいいが大酒飲みで怠け者の魚屋・勝五郎。
年越しも近いというのに相変わらず仕事もろくにせず、酒を飲んで寝ているばかり。奥さんは、いてもたってもいられなくなり、亭主を叩き起こして「魚河岸うおがしへ行ってくれ!」と言う。亭主はブツブツ言いながら嫌がるが、追い出されるように出かける。

奥さんが時間を間違えて早く起こしたせいで、問屋も開いていない。勝五郎は仕方なく浜に出て時間をつぶす事にする。だんだん夜が明けてきて、顔を洗おうと波打ちに手を入れると何か触るものがあり、見てみるとボロボロの財布。
急ぎ家に帰って奥さんに伝えて数えてみると50両の大金が入っていた。勝五郎はこれなら遊んで暮らせると大喜び。
財布を奥さんに預けて、気分良く酒を飲んで寝てしまう。
不意に起こされ目をさますと「年が越せないから。魚河岸へ行ってくれ!」と言われ、あの金があるじゃねぇかと勝五郎は、湯へ出かけて友人を連れて帰ってきてどんちゃん騒ぎ。
酔いから目をさますと奥さんからあの騒ぎの支払いどうするの?

財布を拾ったのは夢。

どんちゃん騒ぎは現実。

奥さんから、働きもしないで怠けてお金の事ばかり考えているからだよ。なんて情けない夢を見ているんだい。勝五郎も情けなくなり、酒はきっぱりやめて仕事に精を出すと奥さんに誓う。

翌日から、無我夢中で働き商売に励んだ。

それから3年。

借金もなくなり、小さいながらの店を構えるほどになった。大晦日、夫婦水入らずで話していると見てもらいたいものがあると出してきたのは、あの時の50両の入った財布。

「夢じゃなかったんだよ。お前さん」

あの時、亭主が寝た後、大家に相談しに行くと、奉行所ぶぎょうしょに届けて夢だと隠し通すように言われた。

「お前さんのことをだまし通して申し訳なかった。ブツなりケルなりしておくれ」

「とんでもねえ。おめえが夢にしてくれなかったら、今ごろ、おれの首はなかったかもしれねえ。ありがとうよ。」

奥さんが、今のお前さんなら心配ないね。「一杯どうだい?」

「いいのかい?」と喜び嬉しそうに口まで運んだところでやめてしまった。

「どうしたんだい」

「やっぱりよそう。また夢になるといけねぇ」


文七元結(ぶんしちもっとい)

腕はいいが仕事もろくにせず、博打に凝って借金がかさむ左官の長兵衛。
年の瀬も迫ったある日、今日も博打に負け帰ってくると、17歳になるひとり娘のお久がいなくなったと奥さんが騒いでいる。夫婦で言い合いをしているところへ吉原の佐野槌さのづちから使いがきて、お久を預かっているからすぐにくるようにと女将さんが呼んでいると言う。

長兵衛が慌てて駆けつけると、佐野槌の女将から、お久は両親を助けたいと自ら身売りをするために吉原へ来たと言う事を聞かされる。女将は、その思いに心を打たれ、お久と引き換えに長兵衛へ50両を貸す事にする。

ただし、1年の間は女中として預かるが返済が1日でもずれたら、お久を店に出すと言う条件をつける。

長兵衛は改心し、吉原を後にした。

吾妻橋までやってくると橋の上から今にも身投げをしようとしている若者に会い、身投げをやめさせ話を聞く事になる。

若者は、日本橋横山町の鼈甲べっこう問屋近江屋の文七という奉公人で、話によると集金してきた50両を盗られたので死ぬと言う事のようだ。金がなければ死ぬと言う文七に、長兵衛は迷いに迷い、娘が身売りをして借り受けた50両がある。命には変えられないと文七にやってしまう。
文七が店へ戻り50両を渡すと、すでに50両は旦那様の元にあった。金は取られたのではなく、集金先に忘れてきた事がわかり、文七は、吾妻橋での一件を残らず話した。

翌日、旦那様は文七を連れて長兵衛の家を訪ね、50両の金とお礼を渡す。

と、そこへ、駕籠かごに乗せられたお久が帰ってくる。

のちに文七とお久は夫婦となり、麹町貝坂に元結屋の店を開いたという、

文七元結ぶんしちもっとい」由来の一席です。


唐茄子屋政談(とうなすやせいだん)

遊びほうけている若旦那の徳三郎。
親族会議の末、道楽をやめなければ勘当だ!と言い渡される。

「勘当けっこう。お天道てんとさまと米の飯は、どこ行ってもついて回りますから。」と出て行ってしまう。
吉原の花魁おいらんのところに行っても追い払われ、たいこ持ちや友人のところに行ってもすぐに嫌な顔され行くあてが無くなってしまった。
暑いさなか3日と食べるものもなく水でしのぎ、生きていくのが嫌になり、吾妻橋から身を投げようとすると、身投げを止めようとする男性。本所達磨横町に住むおじさんだった。

おじさんは、身投げをしようとしていた者が徳三郎だとわかると、「止めるんじゃなかった、早く飛び込んじまい」と冷たかった。
「てめえは家を出るとき、お天道さまと米の飯はとか言ってたな。 どうだ。ついて回ったか?」
「お天道様はついて回るけど、米の飯はついて回らない」
おじさんは仕方なく、徳三郎に何でもする。と約束して家に連れて帰った。

翌朝、徳三郎に仕入れてきた唐茄子とうなす(かぼちゃ)をかごに入れ天びん棒でかつがせ商売に出させる。
徳三郎は、炎天下に重い天秤棒よろよろしながら歩いていると、小石につまづき転んでしまい動けなくなった。見かねていた長屋の人たちが同情して唐茄子を売ってくれて、残りは2個となった。礼を行って歩き出すと裏長屋から赤ん坊を背負った若い女が、唐茄子を1つ売ってくれという。残った1つをおまけに付ける代わりに、家の軒でお弁当を食べさせてくれとお願いした。弁当を食べようとすると家の中からやせ細った男の子が「わ…ごはんだ…」とお弁当を欲しがってきた。話を聞くと元は武士だが、出先からの仕送りが3ヶ月も途絶えて子供に飯を食わせられないという。
徳三郎は、お弁当をあげて、唐茄子の売り上げを全てあげてしまった。

おじさんの家に帰り、売り上げがない理由を話しても半信半疑のままで、その家まで一緒に行くこととなった。

その長屋までくると人だかり。
あの後、若い女は徳三郎に金を返そうと飛び出したところ、大家に出くわし、滞っていた家賃として取られてしまったらしい。若い女は、申し訳なくなり首をつったという話だった。
これを聞くと徳三郎は大家のところに行き、大家のやかん頭(ハゲ頭)をヤカンで殴った。

この事がお上に知れ、徳三郎の勘当は解け、奇跡的に命を取り止めた若い女を達磨横町のおじさんの家へ引取り面倒を見たという

「情けは人のためならず」唐茄子屋政談の一席です。


火事息子

神田三河町の伊勢屋という質屋の一人息子は子供の頃から火事が好きでたまらなかった。
火消しになりたくて鳶頭にお願いにまわるが断られ、仕方なく火消屋敷の臥煙がえん(江戸時代の火消し人足・ならずもの)になり、体中に刺青しせい(ほりもの)をし、家からは勘当されてしまう。

ある日、伊勢屋の近所で出火した。質蔵に目塗り(蔵の戸の合わせ目を塗りこんで火気などが中に入るのを防ぐ事)がしていないとなり、左官に頼むが手が回らず、番頭を蔵の屋根へ上げて、自分たちで目塗りをしようとした。定吉が目塗り用の土をこね、屋根にいる番頭めがけて投げるが、番頭が高いところを怖がってうまくいかない。顔に土が当たって顔に目塗りをしてしまっている。

そこへ屋根から屋根へと伝わってきた臥煙がえんがやってきて「おい、番頭」
勘当になったまま行方知れずだった質屋の一人息子の徳三郎。徳三郎は、番頭の帯を折れ釘に結び、両手が使えるようにした。おかげで目塗りも出来上がり、火も消えたと言う知らせ。

火が消えた後は、火事見舞いの人が入れ替わりやってくる。おやじの名代としてやってきた近所の若旦那を見て、うちの馬鹿野郎は今どこで何しているやらと愚痴もでる。
番頭が戻ってきて、さっき手伝ってくれた臥煙がえんも旦那様に会いたいと言っていると取り次ぐ。よくよく聞いてみると勘当した徳三郎だと言う。

「他人だから会う必要はない」と言うと

番頭は「他人だからこそお礼を言うのが筋」と会うことを承諾させ台所へ行く。

短い役半纏やくばんてん一枚で、体の刺青しせいを隠しようもない息子に他人行儀の挨拶をして、親の顔へ泥を塗るとはお前さんのことだ。と、横から定吉が「旦那さんはさっき番頭さんの顔に泥を塗った」と言って叱られる。

番頭さんは、奥にいるおかみさんを呼んできて、息子に合わせると大喜び。息子の寒そうな身なりをみたおかみさんは、着物を持たせてやりたいと涙ぐむ。

旦那さんは「こんな奴にやるぐらいなら捨ててしまえ、捨てれば拾って行くから」と言うと

「よく言っておくんなさった。捨てます、捨てます、たんすごと捨てます。千両も捨てます」

しまいには、黒羽二重の紋付きを着せて、小僧を供に…。

「おい、勘当した奴にそんな身なりさせてどうするつもりだ」

「火事のおかげで会えたから、火元に礼にやりましょう」


怪談噺

 怪談噺[かいだんばなし]・・・幽霊や怪物が現れる話

死神

借金で首が回らなくなったて、首をくくって死のうとしている男のところに死神が現れた。

死神は「金儲けの方法を教えてやろうか。医者になってみねえか」と言ってきた。男は、脈も取れなければ、薬も調合できないと言うと、「そんな事は出来なくてもいい。人には見えないが、病人っていうのは、枕元か足元に死神がいる。足元に死神がいるときは病だ。呪文を唱えて死神を消してやればいい。枕元に死神がいる時は、寿命だからあきらめろ

死神を消す呪文は「アジャラカモクレン、テケレッツのパ」と唱えて手を二つ叩け。

言われたように医者の看板を掲げると、やがて、旦那様をみて欲しいと言う使いが来た。病人の元へいって見ると、死神が足元にいるのが見えた。早速、呪文を唱えて手を叩くと死神が消え、病人は何事もなかったように元気になった。これが噂になって、往診の依頼が殺到。たちまちに大金を手に入れるようになった。

贅沢三昧の生活をし、金を使い果たしてしまったので、再び、医者の看板を出すと、大店の旦那様を助けて欲しいとお願いされる。
早速、行って見ると、死神は枕元に。「旦那様は寿命です。諦めて欲しい」
何とか直して欲しいと大金を積まれてしまう。

男は、金に目がくらみ、ひとつの策を考えた。死神が居眠りをしている隙に、病人の寝床を反転させてしまうというものだった。死神の隙をみて寝床を反転させ「アジャラカモクレン、テケレッツのパ」パン!パン!と二つ手を叩くと、死神は消えて、病人もすっかり元気になった。

すると、最初に会った死神が現れてロウソクがたくさん並んでいる地下へ連れて行った。そのロウソクは、人の寿命を表している。
その中、一本だけ今にも消えそうなロウソクがあった。それは、男の寿命のロウソクだった。男の寿命はまだ長いはずだったが、枕元にいた死神を消した事によって、寿命が入れ替わったらしい。

死神は男に不敵に笑いながら「金で命を売った。それは、安いのか?高いのか?」

男は死神に命乞いをすると、消えかかっているローソクと新しいローソクをうまくつなぐ事が出来れば寿命は延びるぞと新しいローソクを渡した。男は震える手でロウソクをつなごうとする。

「ほら、早くしないと消えるぞ」「消えるぞ。消えるぞ…」

「ほら、消えた」

(バタン! と倒れる)


化物使い

本所の割下水わりげすいに住む元御家人で一人暮らしの隠居は、人使いが荒く口がやかましいので使用人がなかなか居つかない。

新しい使用人として、日本橋葭町よしちょうの桂庵の千束屋ちづかやの紹介で、杢助もすけさんという男がやって来た。隠居は、「今日はゆっくり骨休みしてくれ」と言いながら、薪割り、炭切り、縁の下の掃除、天井の掃除、塀洗い、草むしり、どぶ掃除から向い両隣の家の前までも掃除させ、さらに手紙を品川の青物横丁まで届けさせ、ついでに千住まで回らせる。

そんな調子であったが、3年と働き続けた。ところが、隠居が、化け物の出る家に引っ越すといい、杢助は、化け物が大の苦手で

「旦那様にお願いがございます。お暇をいただきたい」と国元へ帰ったしまった。

引っ越した家では、杢助がいなくなって不便であり、なぜか一人さびしくで、早く化け物でもでないかなぁと思っていると、背中がゾクッとする。

一つ目小僧が現れた。早速、晩飯の片づけ、台所で洗い物、水汲み、布団敷き、肩たたきと用事を言いつけこき使う。「いやだ」とい言うと「ひどい目にあわすぞ!」と叱りこき使った。「もう少し早く出ては来れないのか?それから“ゾクッと”させるのはよせ!」と言ってさっさと寝てしまった。

次の日になって出てきたのは大入道。一つ目小僧と同じ仕事をさせて屋根の草むしりをさせた。「お前は10日に一度くらいで出てきておくれ。“ゾクッと”させるのはよせよ」

次の日は、のっぺらぼうの女だ。隠居にジロジロと見られると恥ずかしそうにモジモジ。「着物のほつれを直してくれ」「糸通そうか?」大丈夫。「見えているんだ。」隠居は化け物は、何も食べないし、給金もいらないと化け物使いに味をしめていた。

翌日、現れたのは大きなタヌキ。
このタヌキが化け物に化けていたのだ。
タヌキは、涙ぐんで言った。

「お暇いただきたいんです。」


まとめ

抜けていて話をややこしくする与太郎は、憎めない人物ですね。

設定も面白く、それぞれのキャラクターがより話を面白くする滑稽話、ほろりとくる人情話。

落語家さんによって表現が様々のようです。
同じ演目を落語家さんで聞き分けてみるのも楽しそうですね。


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ひで

ひで

興味から参加した川中島合戦戦国絵巻。
鎧をまとい、手には槍に模した棒、腰には模造刀を持ち、いざ、敵軍に向かって出陣!かなりのハイテンション!
イベントの仕事でご一緒した忍者の末裔。ガチの忍者の動きを真似てみるが、鍛錬されている動きについていけず、改めて、本物のすごさに気付かされる!
初めて、着物を着ても普段の動きと違い所作の大切さに気づく!
あれ?難しそうって思っていた芸能も少しわかっちゃうと面白いぞ!のめり込んでいくのがわかる!

日本の文化というと様々ではあるが、気になったものやその時出会ったものに「まずは、やってみよう!」で、学び、体験し、きっかけ作りとなるよう伝えていきたい。

知らないことを知るって楽しいことですね^^

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