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【海苔】加工方法による種類の違い!含まれる栄養から保存方法

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乾燥海苔


乾燥海苔は別名、板海苔とも呼ばれ古くから日本の食卓には欠かせない海苔です。
食べる前に自分で火で炙る必要があることが特徴で、生海苔を板状に加工し乾燥させて作られ、多少のばらつきはありますが全形21cm×19cmの大きさに加工されます。

現在は乾燥させて、さらに焼き上げ加工のしてある焼き海苔が主流ですが、昔は海苔といえばこちらの乾燥海苔のことでした。乾燥海苔をなぜ焼くかですが、焼くことにより海苔の旨味が増すからです。
焼く前の乾燥海苔は磯の香りは強いですが、多少の甘味しかありません。しかし、焼くことにより海苔の細胞膜が変化します。それが口の中で唾液と混ざることで、独特の旨味や香りの成分が口の中に溶け出して、海苔の風味を味わうことができるのです。

また焼き上げ加工の施されていない乾燥海苔は焼き海苔より水分を多く含み、ややしっとりとした質感で破れにくく、太巻きや手巻き寿司、直巻きのおにぎりなどを作るのに向いています。


焼き海苔


焼き海苔は現在日本で主流となっている海苔です。
大きさは全形21cm×19cmと乾燥海苔と同じ大きさに加工され、生海苔を乾燥させた乾燥海苔をさらに焼き上げてから作られます。乾燥海苔に比べパリッとした食感で、磯の香りと旨味のバランスが良く、食前に焙りが不要なことがお手軽で人気の高い理由の一つです。

ちなみに焼き海苔をさらに砂糖や醤油などで作ったタレをつけて乾燥させた海苔が味付け海苔で、甘辛くて食べやすいため、小さなお子さんにも人気です。焼き海苔は、ほとんどの海苔を使う料理との相性が良く、定番のおにぎりのほか、丼物や素麺など蕎麦のトッピング、磯部餅、和え物によく合います。またラーメンやパスタなど和食以外のトッピングにもよく用いられ、お手軽に海苔の風味を楽しみたい方には焼き海苔がおすすめです。


青海苔


青海苔は海苔と名前につきますが、焼き海苔や乾燥海苔とは全くの別物です。
もちろん青海苔も同じ海藻ですが、焼き海苔などはアマノリ属、青海苔はアオサ科アオノリ属に属しています。

青海苔はほとんどが乾燥後、粉砕させた粉の状態の青海苔粉で販売され、たこ焼きやお好み焼きのトッピングによく使われています。また天ぷらの衣に青海苔粉を入れた磯辺揚げや、青海苔粉入りの卵焼きも人気があり、近年ではパスタなどの洋食にも青海苔粉は用いられています。

青海苔粉に比べたら流通量は少ないですが、粉砕前の青海苔も販売されていて、こちらはお味噌汁やお吸い物など汁物の具にぴったりですし、青海苔そのものを天ぷらにしたり、天ぷらの衣に青海苔を入れたりする方法も人気があります。

青海苔は、青海苔粉であれば磯の風味やその色合いは楽しめますが、味としては焼き海苔や乾燥海苔ほど強くないため、海苔が苦手な人にも青海苔粉は食事に取り入れやすい海苔と言えるでしょう。


生海苔



生海苔は海苔の収穫時期である冬のみに出回る希少品で、一切の加工をされておらず、生の状態の海苔です。このため食感などは焼き海苔や乾燥海苔とは全く異なり、とろりとしたなめらかさ、プリプリの食感、磯の風味と海藻ならではの塩気が楽しめます。

鮮度が良い生海苔であれば、その独自の食感などを楽しむために、そのままポン酢や醤油で食べるのがおすすめです。また酢の物も人気のある食べ方ですし、生以外で食べるなら、お味噌汁やお吸い物の具にしても良いでしょう。お味噌汁などに入れることにより、一層磯の風味が立ち、生海苔の美味しさを味わうことができます。

さらに佃煮もおすすめです。生海苔とお醤油、お砂糖、みりん、お酒など好みの調味料を煮詰めるとオリジナルの佃煮を作ることができます。ご自宅で生海苔から作った佃煮は風味も良く、生海苔そのものより日持ちし、甘味をつけることもでき食べやすいため、小さなお子さんのいるご家庭にもおすすめです。


含まれる栄養

ミネラル

海苔にはミネラル分が豊富に含まれています。ミネラルが不足すると健康面だけでなく、肌荒れや薄毛などを招くと言われています。

カルシウム

海苔にはカルシウムも含まれています。カルシウムは骨の形成や精神安定にも欠かせない成分です。

ビタミン類

海苔には皮膚や粘膜の健康に欠かせないビタミンA群や酵素の働きや代謝を高めるビタミンB群、美肌に役立つビタミンCなど、ほとんどのビタミンが含まれています。ビタミンBの仲間にはご飯の主成分のでん粉の消化を助ける働きがあります。

鉄分

海苔には鉄分も含まれています。鉄分摂取は貧血予防に効果的と言われています。

βカロチン

βカロチンは強い発ガン性を持つニトロソアミンの生成を抑えてくれる成分です。


海苔の保存方法

海苔を最後まで美味しく食べるためにも、海苔は湿気を避けて保存するようにしましょう。

長期保存の場合は、冷凍庫がおすすめです。フリーザーパックやタッパーに密封して冷凍し、開けるときは必ず常温に戻してから開けましょう。

常温で保存する場合は、チャック付き袋や空き缶に乾燥剤を入れて保存することで、海苔が湿気るのを防ぎます。また袋で保存する場合は、なるべく空気をしっかりと抜いてチャックをするようにしましょう。
特にアルミ製の袋は空気を良く遮断するのでおすすめです。はじめからアルミ製の袋に入った状態で販売されている海苔もあるため、海苔を長期保存する場合はこのような製品もおすすめです。


まとめ

海苔の種類や栄養価、保存方法についてご紹介してきました。

違いが分かりにくい海苔ですが、種類をきちんと知ることで料理ごとに使い分けをすることもできます。

今後はぜひ今までとは違った海苔の楽しみ方にチャレンジしてください。


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ゆずこ

ゆずこ

大学時代に出会った友人の影響で、お寺巡りや仏教に興味を持ちました。それがきっかけで、日本人の思想や日本文化全体に興味を持つようになりました。

日本の建築物や着物、独自の色づかい、和食や和菓子、本当に繊細で美しいものばかりだと思います。そんな日本文化の魅力をお伝えし、皆さんと一緒に楽しめたらなと思っています。

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