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【梅】医者いらず!? 梅干しに梅酢、気になる効果・効能。食事バランスを整えて免疫力アップ

 2020/04/08 食物 習慣
 
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梅の歴史

【奈良時代以前】元々は中国から黒焼きにした梅干しが漢方薬の一つとして日本に伝わったとされています。

【平安時代】梅の花は鑑賞用として人々に愛され、硬質な木は器物に使用され、梅の実は干して薬用に用いられるようになりました。平安中期に著された日本最古の医学書『医心方』には、すでに梅干しの効能について記されています。

【鎌倉時代】鎌倉時代には、梅干しは薬用としても、食用としても重宝されるようになりました。縁起がいい食物として兵士の出陣や凱旋時にふるまわれ、禅宗の僧も茶菓子として用いられました。

【戦国時代】戦国時代には、長い行軍での疲労を回復させる目的で「梅干丸」を保存食として携帯するようになりました。傷の消毒や食中毒、伝染病の予防として、なくてはならないものでした。

【江戸時代】江戸時代には、大晦日や節分の夜、梅干しに熱いお茶をそそいだ「福茶」を飲み、お正月には黒豆と梅干のおせちを食べるという、縁起物になりました。

【明治時代】明治時代には、和歌山県でコレラが発生し、沢山の方が亡くなりました。この時、梅干しの殺菌力が見直されて需要が急増します。紀州は梅の一大生産地になり、今に続いています。

戦時中には、長期の保存がきくため、前線の兵士の携行食になりました。また軍医は伝染病にかかった兵士に、梅肉エキスを与えて完治させるなど、薬用として用いました。

このように「梅干し」は、長い歴史と共に、日本の生活に定着してきました。


効果・効能

「梅干し」の持つ効果・効能は古くから知られていますが、最近になって解明された効果も併せて紹介します。


疲労回復

「梅干し」の酸っぱさはクエン酸によるものです。梅は果実の中でクエン酸の含有量が最も多く、小さな1粒にレモンの2~3倍ものクエン酸が含まれています。

このクエン酸などの有機酸は、糖質の代謝を促して活性化させる働きがあります。これにより栄養素をエネルギーに変換する働きをスムーズにするとともに、肩こりや筋肉疲労の元となる疲労物質「乳酸」の分解も促進されるため、疲労回復に効果があります。


食欲増進

「梅干しを見ているだけでご飯が食べられる」と言われるように、梅干しの酸っぱさは、唾液の分泌を促して食欲を増進させます。

また、クエン酸によって胃液やその他の消化酵素の分泌を高めて、消化吸収を助けてくれます。


殺菌作用

昔からおにぎりやお弁当には梅干を入れて、雑菌の繁殖を抑えたように、梅に含まれるクエン酸は、殺菌・除菌効果に優れています。

さらに、胆汁の働きを活発にし、食中毒の原因となる菌に対する効果も期待できます。また近年では、十二指腸潰瘍の原因とされ、胃がんとの関連も指摘されるヘリコパクター・ピロリ菌の増殖を抑制する効果があることもわかっています。


美肌・老化防止

梅干しは唾液分泌を刺激しますが、この唾液には食欲増進や殺菌の効果があるだけでなく、赤ちゃんのよだれと同じ成分「パロチン」という若返りホルモンも一緒に分泌することがわかってきました。

また、「クエン酸」の体内の老廃物の排出を促進する効果でむくみの解消や、「ポリフェノール」や「ビタミンE」などの抗酸化成分が多く含まれることから、美肌、老化防止なども期待できると言われています。


生活習慣病予防

梅干しには「ピルビン酸」という成分が含まれ、肝機能の強化に有効といわれています。

また、梅干しを加熱すると、梅に含まれている糖とクエン酸が結合し「ムメフラール」という成分が作られます。「ムメフラール」は血流を改善し、血栓予防、動脈硬化などの生活習慣病の予防に役立つと考えられています。また血液中にコレステロールが溜まるのを抑え、酸素や栄養分の供給がスムーズになることで、老廃物の排出を促進し疲労回復も期待できます。

青魚を煮る時に梅干しを入れますが、これは非常に理にかなった調理法です。


pHの中和

現代の食事は、肉や油の摂取が多くなり、身体は酸性に偏りやすくなっています。体液が酸性化すると、血液はドロドロになって毛細血管の流れが滞り、疲労物質(乳酸)を分解する機能が充分働かず、老廃物も溜まりやすくなり、免疫力が低下して病気にかかりやすくなります。

梅干しはアルカリ性食品なので、少し食べるだけでpHを中和し、酸性に偏りがちな身体を調整することが出来ます。


梅酢とは

梅干しを作る時には、収穫した新鮮な梅に20%の塩を用いて1ヶ月以上塩漬けをします。この時に上がってくる強い酸味を持つ透明な液体が「梅酢」です。「酢」と呼ばれていますが、酢ではなくて、正しくは20%の塩分とミネラル、クエン酸、アミノ酸、ポリフェノールが多く含まれた、酵素たっぷりの塩辛い梅のエキスです。

梅干しの副産物というイメージがある「梅酢」ですが、紀元前600年頃の中国の歴史書『書経』にも登場し、実は梅干しよりも歴史が古い調味料です。しかも殺菌力は、梅干しや梅肉エキスよりも強力で、急性の下痢や食中毒に即効性があります。

梅酢から抽出したポリフェノールは、微量でインフルエンザウィルス等に強い増殖抑制作用や消毒作用があると言われていますので、薬効を主に求めるならば梅酢が最適です。


梅酢の種類

透明な液体は「白梅酢」で、赤じそと一緒に漬け込んで赤くなったものが「赤梅酢」と呼ばれています。「赤梅酢」には、梅の成分に加えて紫蘇の香りと成分が溶け込んでいるため、より薬効が高いとされています。この赤い梅酢で漬けると、ミョウガや新ショウガなどもきれいなピンク色に染まります。


梅酢の利用方法

漬物用に>>しょうが、かぶ、きゅうり、長芋などを漬ける

ドレッシングに>>梅酢1にオリーブオイル1~2を混ぜる

おにぎりに>>手水として使う

咳、吐き気に>>2~3倍に水で薄めて飲む

疲労回復、脱水症状予防に>>5~6倍に水や炭酸で薄めて飲む

うがい用として>>10倍ほどに薄めてうがいする

キッチンの脱臭・殺菌に>>薄めてかける


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まとめ

自然界が持つ自然の力を存分に生かした「梅干し」と「梅酢」。

その効果・効能を紹介しましたが、「梅」が持つパワーには驚くことばかりですね。

私も先人の知恵に学び、1日1個の梅干しと、1日1杯の梅酢で、免疫力を高めて医者いらずで過ごしたいと思います。


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HtoM

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好奇心の赴くまま、現在進行形で趣味を広げています。

最近は日本文化の素晴らしさを再認識することが多くなり、以前から興味を持っていた弓道を始めました。

旅行を兼ねた神社仏閣巡りや、つまみ細工など和小物作り、和食を作るのも食べるのも好きです。日本に生まれて良かった!と思われるような「わつなぎ」の輪を広げていけたら嬉しいです。

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