1. TOP
  2. 芸能 伎芸
  3. 【梅若実玄祥】何かを感じてもらえるように舞う! 3人の人間国宝が “祈り” を捧げる。三人の国宝『~祈り~』[合同取材会]

【梅若実玄祥】何かを感じてもらえるように舞う! 3人の人間国宝が “祈り” を捧げる。三人の国宝『~祈り~』[合同取材会]

LINEで送る
Pocket

祈りをテーマとした公演

新型コロナウイルス感染症の影響で舞台ができない状態が続いております。2019年秋にフランス・パリのオペラコミックにて開催した公演以降、公演を行わない状況になりました。夏以降、各方面での公演が徐々に再開しており、私たちはこの度の新型コロナウイルスの終息の願いと被害にあわれた方々の鎮魂の意味を含め 「祈り」をテーマとした公演を開催させていただく運びとなりました。「祈り」の題材から、出演者が演目を選びご披露いただく構成になります。

と、本公演のプロデューサー西尾智子氏からのメッセージを梅若実が代読しました。

また、梅若実は「普段の能の会とは少し違うと思います。日本の古典を背負ってやっている3人が集まって何か発信出来ないかと話し開催します。一人でも多くの方にご覧頂きたいです。」と思いを語りました。



本公演開催のきっかけ

新型コロナウイルス感染症の影響で、私たちが何かをする機会を無くなってしまいました。「役者とか演奏者の人たちというのは、その場が無いとどうにもならない。」ということを強く感じました。

また、4月からは10月半ばまで、ほとんど外に出ないで暮らしており、“何もしない” という時間を経験しました。「何も考えない時間って本当に必要なんだな。その時間が先の道標や考えることにつながっていくのかな。」と実感したところです。

そんな経緯から本公演の話が生まれてまいりました。


3人の共演に至る経緯

大倉くんとは、年に4、5回、小規模な催しを行っています。「聞かせるなんてとんでもない。聞いていただきたい。」自分たちの演奏を “聞いていただく” という思いでその会を行っていました。そして、何かこう思いの催しが出来ないかなとも話していました。

名生さんとは、若い時からお付き合いがありました。長唄の囃子方のお家の方なんですけれど、能が大好きなんです。人間国宝になられた際のお祝いの場で「何か出来ないだろうか」という話がありました。

そこで、3人で出来るのではないかという話になりました。たまたま3人とも人間国宝という事で、ただ集まってやるんではなくて、自分たちがちゃんとした責任を持ってやる会にしようと話しています。


創作舞「祈り」どんな作品?

まだ、はっきりと決まっていないんですよ。おそらく、アベマリアの曲で舞う事になると思います。ほとんど音楽のみになるかと。

芸能というのは、昔からあまりきちっと決めて演じるということは少なかったと思うんですよね。“その時の思いを中心に演じる” 能なんかは本当にそうです。そういった発想からやったらどうかと、みんなで話し合っていますね。



「祈り」何に向かって祈る?

自然とか人間。自然は、人間が勝てる対象ではない。人の想いというのは動かされやすいものだと思いっています。素直になれる状況っていうのは、なくてはならない事かなと。能を舞っていて一瞬でも素直になれた時、この上ない喜びを感じられますね。

また、今、覚悟のないまま生きてはいけないかなと感じています。この公演を通してとか能舞台の中で、お客様にほんの1秒でもいいから何かを感じてもらえるように舞っていきたい。


本公演の意気込み

もしかしたら、これからのお客様は思いが少しづつ変わってくるかもしれない。以前より素直な感じで返してくれるのかもしれません。こちらが、しっかりとした気持ちで発信をすれば、必ず返してくれるし、そう言った気持ちをいただけると思います。

能は、あってもなくても生活はできるが、能があるからこそ、一時のゆとりが出てくるのは確かだと思います。だからこそ一生懸命やらなくてはいけない。そして、それを担う人間もいなくてはならないし、それを担う人間は懸命にやらなくてはいけない。

私はあと何年、舞えるかわかりませんが、3年だとしたら、30年分、300年分舞いたい。それによってみなさんにお返しすることができるのではないか思います。


[わつなぎ関連記事]

【NEWS】三人の人間国宝「梅若実玄祥・藤舎名生・大倉源次郎」初共演「除災招福 疫病沈静 災害復興 国土平安平穏 祈念 三人の国宝『~祈り~』」開催[国立能楽堂]



除災招福  疫病沈静  災害復興  国土平安平穏  祈念  三人の国宝『~祈り~』

2020年12月20日(日) 開場 17:00/開演18:00/終演20:00(予定)

[会場]
国立能楽堂(東京都渋谷区千駄ヶ谷4-18-1)

[出演者]
梅若実玄祥
藤舎名生
大倉源次郎

[上演演目(予定)]
一、一管 『竹林の詩(ちくりんのうた)』
藤舎名生(横笛独奏)

一、一管 『鞍馬(くらま)』
藤舎名生(横笛独奏)

一、一調一管『葛城(かづらき)』
謡・梅若実玄祥 / 小鼓・大倉源次郎 / 能管・竹市学

一、 創作舞『祈り』 三人の人間国宝
横笛・藤舎名生 / 小鼓・大倉源次郎 / 能舞・梅若実玄祥

※記載は上演順ではございません。
※上演演目は事前の予告なく変更になる場合がございます。予めご了承ください。

[料金]
10,000円(税込)、全席指定(先着販売)

※購入制限枚数:2枚
※未就学児入場不可

先行発売日:2020年11月1日(日)10:00
サンライズプロモーション東京 0570-00-3337 ※電話受付のみ(平日 12:00~15:00)
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/inori/
イープラス:https://eplus.jp/kokuho/

一般発売日:2020年11月29日(日)10:00

[主催]サンライズプロモーション東京
[プロデュース]西尾智子
[制作協力]ダンスウエスト
[お問合せ]サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日 12:00~15:00)

[公式HP]
https://sunrisetokyo.com/detail/12134/


[わつなぎオススメ記事]

【能と狂言の違いはこれだ!】能はミュージカル!狂言はコント!


\ SNSでシェアしよう! /

日本文化をわかりやすく紹介する情報サイト|わつなぎの注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

日本文化をわかりやすく紹介する情報サイト|わつなぎの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介 ライター一覧

編集部

編集部

わつなぎ編集部の“わつ乃となぎ吉”です。

日本の文化とつなぐ、人と人をつなぐ「わつなぎ」素敵な巡り合わせがあるといいな。

楽しく情報発信していきます。

Twitterもゆるく発信中。フォローしてね。 →

この人が書いた記事  記事一覧

  • 【ごはんのお供】約300種類の中から、のっけた!のっけた! アコメヤのごはんのお供番付2024発表[AKOMEYA TOKYO]

  • 【りんご】長野で生まれたりんご!シナノスイート販売中。数に限りがございます[PR]

  • 【東京都指定有形文化財「百段階段」】文化財建築を照らす月に想いを馳せて「月百姿×百段階段 ~五感で愉しむ月めぐり~」開催[ホテル雅叙園東京]

  • 【NEWS】紙パッケージをアップサイクル! 東京水引とコラボ。アクセサリー手作り体験[ネスカフェ 原宿]