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【NEWS】『広島第一劇場三部作』完結、横山雄二監督作『愚か者のブルース』広島先行公開イベント

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映画『愚か者のブルース』特別上映会イベント

映画『浮気なストリッパー』で監督、『彼女は夢で踊る』で作品プロデュースと、昨年ついに閉館、取り壊された広島最後のストリップ劇場『広島第一劇場』を舞台に作品を作り続けてきた横山監督。

本作はそんな『広島第一劇場三部作』の最終章といえる作品で、劇場を中心とした街並みの中で描かれる群像劇ですが、近年発生した震災の場にもたびたび足を運んでいる横山監督は、復興が進むその光景より「街と人の物語を作りたい」と本作の物語を構想するにあたり深くインスパイアされていたことを明かします。

2019年に撮影が行われ、公開へとこぎつけるために2年半の歳月が流れましたが、完成した作品に対し横山監督は「思った以上のものができた」と、多くの優秀なスタッフとキャスト陣の協力をねぎらうようにコメント。そして「こうして同じものをみんなで見られるなんて、ステキだなと」といよいよ迎えた公開日に対しての思いを語ります。


ヒロイン・タマコ役を務めた熊切さんは、もともとバラエティー番組で横山監督と仕事を共にしていたことがきっかけで声がかかり、本作に出演。撮影終了以降の動きがしばらく見られなかったことに大いに不安を抱いたことを振り返りながら「こうして(皆さんに)見ていただくことを幸せに思います」と喜びの思いを告げます。

撮影で印象的だったのが、作品のクライマックスシーン。主演の加藤雅也さんとともに、雨の広島の街中で壮絶な場面を迎えるというもの。撮影が行われたのは真冬の2月、朝4時ごろという、雨のシーンを撮るにはかなりタフなスケジュールでしたが、そのハードな環境によって「かえって感情が出しやすかった」と演技にかなり集中していたことを回想、辛い撮影を2テイクにわたって行ったことについても「取り直してもらってよかった」とプロ意識十分に撮影に臨んでいたことを語ります。


本作でNo.1ストリップ嬢のグロリア役を務めた佐々木さんは、「No.1ストリッパー」という役の大きさに戸惑いつつも、そんな憧れるほどの大きな存在を演じられたことに対して「200%で頑張らせていただきました」と並々ならぬ覚悟で撮影に臨んだことを振り返ります。

またクライマックスでの舞台におけるダンスシーンでは、まさにストリップ劇場さながらのリアリティーのあまり緊張で膝がガクガクになりながらも、ダンス指導も行われた矢沢さんから声をかけられようやく舞台に登場したエピソードを明かしながら、「実際に踊られる方々のプライドというか…すごい覚悟と信念をもって踊られていることをがわかり、(同じ経験をしたことで私も)少し強くなった気がしました」と出演によって大きな糧を得たことを語ります。


人物構成の中で小悪魔的存在として嫌われ役となっていたストリッパー・つみれ役を務めた小原さん。元AKB48のメンバーでもあった彼女は、この日もその特性を生かしてまさに小悪魔ぶりを発揮し、ステージを盛り上げます。

一方でつみれという役が物語の起点として重要な役割を果たしていたことを振り返り「私はつみれのファンになりました。撮影の時には気が付かなかったけど、改めて考えると横山監督から素敵なプレゼントをいただいたと思っています」と、今回の出演を回想します。


実際にプロのストリップダンサーであり、横山監督の「ストリップ劇場三部作」すべてに出演を果たした矢沢さんは、実際に撮影に使われた広島第一劇場におけるラストダンスを担当されました。

さらに『広島第一劇場三部作』すべての出演については「ギネスですね。コンプリート」などとおどけながらも、実際に役者陣のプロ意識を現場で目の当たりにし「もっとちゃんと役作りとか、やっておけばよかったかなと」と大いに刺激を受けていたことを明かす一方で、この作品群に出演したことについて「今にして新しい第一劇場の魅力を思い知らされた気がします」と出演への思いを感慨深く語ります。


またこの日は、本作に音楽の楽曲提供を行ったミュージシャンの藤江潤士、YASS、Ryosuke、Mebiusらも登場し、映画で使われた音楽を生のステージで披露、イベントを大いに盛り上げました。



映画『愚か者のブルース』

出演:加藤雅也 熊切あさ美 横山雄二 / 佐々木心音 小原春香 矢沢ようこ さいねい龍二 / ノッチ 仁科貴 
太田光(爆笑問題)― 特別出演 未唯mie(ピンク・レディー)― 特別出演 / 筒井真理子

監督・脚本・原作:横山雄二  企画プロデューサー:加藤 雅也 横山 雄二

配給:アークエンタテインメント

© 2022 by Yokonandes Film

[公式サイト] https://www.orokamono.net/

11月18日(金)より池袋シネマ・ロサほか全国順次公開


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桂 伸也

桂 伸也

“和”という言葉で表現されるものには、人によって色んなイメージがあると思いますが、私は“整然として落ち着いたもの”という雰囲気を感じ取っています。

普段は芸能系ライターとして活動を行っており、かなり“にぎやかな”世界に生きていますが、その意味で“和”という言葉から受ける雰囲気に、普段から強い憧れや興味をもっていました。

なので、そんな素敵な“和”の世界へ、執筆を通して自らの船を漕ぎ出していきたいと思っています。

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