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【着物所作】美しさが増す!基本的な所作や美しい立ち居振る舞い

 2018/09/18 伝統 芸道
 
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美しい立ち姿と歩き方

背筋をぴんと伸ばして、つま先はそろえましょう。つま先を少し内側に向けるときれいです。

片足体重や、猫背、おなかを突き出したような姿勢は、着物にシワがより、ラインがくずれてだらしなく見えます。美しく見えるポイントは、肩を下げて、首を意識すること。衿の合わせからすっと伸びる首の美しさは、着物姿ならではの魅力です。

歩くときは内股気味に、普段より歩幅を狭くします。ただし、下前の巻き込みで足が開かず、ちょこちょことしか歩けないのも格好よくありませんので、そのときはアキレス腱伸ばしをするように前後に足を開いてみてください。裾が開いて歩きやすくなります。やりすぎると着くずれのもとになりますので、ほどほどに。

手を大きく振って歩くのはNGです。肘を軽く曲げて、自然に体に添えておきます。右手で上前を軽く押さえるのも上品ですね。



階段の上り下り

階段を上るときは、荷物を左手で持ち、右手で上前を少しつまんで裾を持ち上げます。下前も一緒につまんでも構いません。
肌が見えるほどは持ち上げないようにしてください。体重をつま先に乗せるようにすると、バランスよく上れます。
下りるときも、右手でつまんで裾を上げます。体を少し斜めにすると、階段が見えやすくなります。

振袖の場合は、袖を床にすらないように、両方の袂を左腕にかけておきましょう。

手をあげるとき

つり革につかまるときや、電話を耳に当てているとき、そのまま手をあげると二の腕まで肌が見えてしまいます。
片方の手で袖口を押さえて、袖が滑っていかないようにしましょう。

雨降りのとき

雨で傘をさすときも、腕が露出しやすいので注意しましょう。

車に乗り降りするときは、濡れた車体に触れないように気を付けてください。
お尻から乗るのが基本ですが、これだと雨の日は膝やふくらはぎのあたりが濡れてしまいます。雨の日は、まず頭をかがめて車内に入り、裾を引き上げて、片足ずつまたいで乗り込む方法でもいいでしょう。

念のため、雨対策グッズは揃えておくことをおすすめします。
撥水加工したコートや、草履カバーがあると便利です。替えの足袋を用意しておきましょう。

座布団に座るとき

正座をするときは、右足を少し後ろに引き、右手で上前をつまみます。左手で太もものあたりをおさえ、右手は上前を撫でおろしながら膝をつきます。
腰を下ろしたら、膝を少し浮かせて、床との隙間に手をすべらせて裾の乱れを整えましょう。

座布団に座るときは、足は座布団に乗せず、しゃがんで座布団にこぶしをつき、体を浮かせてひと息に乗るか、もしくは片膝ずつにじるようにして座ります。
両膝のあいだはこぶし1つぶんくらい開けます。
こうしておくと姿勢が楽になりますし、立つときもバランスが取りやすくなります。



椅子に座るとき

右手で上前をつまんで裾を少し上げて、腰を下ろします。

お太鼓や代わり結びをつぶさないように、浅く腰掛けます。膝をそろえ、背筋は伸ばしましょう。
座っているときの猫背は、意外と目立ちますよ。

振袖の場合は、袖が床に落ちないように、袂を膝の上に持ち上げて重ねておきます。

食事のとき

グラスや料理を取ろうと手を伸ばしたとき、袂が料理に入ってしまったり、テーブルの上のものを倒してしまうことがあります。
必ず片手で袖口や袂を押さえましょう。

ホスト側でおもてなしをするときは、袂を止めておけるクリップを使うと動きやすいですよ。現代版のタスキですね。

テーブルと体のあいだは、普段より詰め気味にします。ナプキンは基本は膝の上ですが、汚れが不安な場合は、帯に挟んで広げるのもOKです。衿に挟むとより広範囲をカバーできますが、あまり格好がよくないのでフォーマルな場では避けましょう。

食事のときに使えるように、いつも大判のハンカチを持ち歩きましょう。


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まとめ

着物姿は周囲の人からの視線を集めます。どうせなら、美しく、格好よく見られたいですよね。
少し意識するだけで所作はだいぶ変わりますし、着物を汚すことも減ります。普段の洋服での立ち居振る舞いもきれいになりますよ。

花のような着物美人を目指しましょう!


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ライター紹介 ライター一覧

とうこ

とうこ

学生時代、茶道サークルで着付けを習い、茶道よりも着物が好きになってしまいました。
卒業後、仕事をしながら着付け師の免許を取得し、着物屋に転職。
いちばん最初に自分で作った着物は、薄青の地色にふわふわの小鳥が飛んでいる小紋でした。それ以来、どうも目にとまるのは動物柄が多くなり、鳥やら猫やら熊やら・・・。
ペットがウサギのため、特にウサギ柄の着物や帯・小物を見つけるとついつい手が伸びてしまい、結果、タンスは動物園状態です。

堅苦しいと思われがちな着物ですが、けっこう「なんでもあり」なところが面白さですよね。
着物がもっと身近な存在になるように、楽しくお伝えしていきたいと思います!

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